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昔ながらの菜種油は日本の食卓で、気がつけば安価なサラダ油に代わっていた。良い菜種油を搾れる菜種がない・・そんな中での奇跡の出会い。


IN YOU Maketに菜種油とハッカ油を出品している、大島幸枝さんにお話を伺いました。

「菜種油は健康に良くない」は
戦後日本人が、安価な輸入品や大量生産品を選択した結果

創業40周年になる私たちは、父と母が立ち上げた、自然食品の共同購入グループから始まりました。

低品質な油脂の健康への悪影響が今のように認知されていなかった頃から、

父と母は気付いていて、地元愛知の農家が育てて作った菜種油を販売し、現在に至っています。

日本の食の質を高める為に、

「丁度良い生産規模で、豊かな技術と人間性を持った生産者がつくった製品を販売すること」

「良い生産者と良い加工者を繋げて、ストーリーを伝えながら販売すること」

販売会社として、私たちが大切にしていることです。

私たちがいる愛知県では両親が子供の頃、あちらこちらに「油屋さん」が点在していました。

農家は畑の隅で自家用の菜種を作り、油屋さんに持ち込み、1年分の自家用油を搾ってもらっていました。

搾り賃はかからないけれど、代わりに、肥料となる油かすを置いていく。

油屋さんは、その油かすを売って生計を立てていました。

昔はそうやって、うまく成り立っていたものです。

菜種は、選別など収穫した後の作業が大変です。

育てているおばちゃんが近所にたくさんいましたが、徐々に減っていきました。

そして高度成長期になると、多くの農家が農薬や化学肥料を使い始め、良い油が搾れる菜種がなくなっていきました。

自分の仕事に誇りを持っている油屋さんの中には、それを理由に廃業するところもありました。

日本に根付いていた菜種油は、気付けば海外産の安い菜種を使用したサラダ油に代わっていきました。

また海外から輸入されるオリーブオイルが身体に良いと言われるようになったことも加わり、

日本の搾油技術は廃れてしまいました

50軒くらいあった油屋さんも、今では、私たちがお付き合いしている杉崎さんしかいません。

食品を加工する人たちの「価値」が、忘れ去られていってしまいました。

良い菜種油を搾れる菜種がない・・・
そんな中での奇跡の出会い

厚生労働省の試算では、食卓の95%の食品には何らかの加工が施されています。

食の安心安全を守るのであれば、良い加工業者や流通業者が必須です。

サラダ油のような身体に良くないと言われる菜種油は、菜種を機械の超高温で火入れするから、

焦げて酸化してしまうのです。

安さを求めた消費者により、生産性が追求された結果です。

良質な食品加工業者の廃業を大島さんが目の当たりにする中で感じたのは、

「食品を加工する技術の重要性」と、「その技術を尽くして作られた商品を適正価格販売すること」の難しさです。

1軒だけになってしまった油屋さんを、何とかして守らなければ・・・。

でも、どんなに優れた技術があっても、素材を超える油を搾ることはできません。

菜種がなかったことが、一番苦しんだことです

レイモンドさんとは、「愛農会」という全国の有機農業コミュニティを通して知り合いました。

有機認証こそ取っていないものの、北海道長沼町で長く自然栽培で菜種を育てていらっしゃいます。

早速、杉崎さんにレイモンドさんの菜種を搾ってもらったら、

「こんなに良い菜種があるなら、広めていかなければダメだ」と感動。

レイモンドさんも、杉崎さんの搾油技術に感動。

良い菜種を求めていた杉崎さんと、良い搾油技術を求めていたレイモンドさんは、惚れ合いました。

私たち販売会社がやらなければならないことは、良い生産者と良い加工者を繋げ、

ストーリーをしっかり伝えながら販売すること

自然栽培の菜種栽培が持続可能となるよう、

農家さんにもスポットが当たる製品として、菜種油を販売し始めました。

菜種油を買う

良質な菜種を良質な菜種油にする為に・・・

他にはない、工程へのこだわり

自然食品店に置いてあるような、他の菜種油業者さんにも「よく、そこまでやるね」と言われる程、

莫大な手間と時間をかけて、菜種から菜種油の姿にしています。

全工程を合計すると、3、4週間かけています。

使用する道具も、唯一無二な、大変希少なもの。

菜種を煎る「ほうろく釜」は、日本に1台しかない鋳物製の釜です。

「搾油機」は、昭和30年代から使用されているものです。

過剰に生産効率を求めず、上質な原料を熟練された人の手間を惜しみなくかけることで、

「身体に負担がかからない菜種油」は完成します。

菜種油を買う

同様にストーリーを知って欲しい、「ハッカ油」



私たちは、虫除け線香の製品用に除虫菊の栽培を北海道で行っており、

偶然庭で発見したのが自生している「赤丸」という和種ハッカでした。

民間の治療薬としても使われていましたが、今は絶滅しつつあります

「何とかして残さなくては。次の世代に繋げなくては」と、栽培に着手。

8年程かけて地道に増やしていき、ようやく、去年初めて製品化することができたものです。

ハッカも菜種油と同じように、海外産や合成のものが出回り始めてから、国内での生産が激減しました。

今、唯一栽培が行われているのが北海道で、紋別郡滝上町がその中心です。

といっても、滝上町にあるハッカ農家は全部で6軒。

その中で、「赤丸」を育てているのは私たち1軒だけ

薬効成分がとても多い赤丸ですが、現在主流のハッカ品種の半分くらいしか採れない点が、農家泣かせです。

農家が商売としてやるには、厳しい。

でも、誰かがやらなければ、絶滅してしまいます。

私たちには他の製品もあるので、「素晴らしい在来種を未来に繋いでいく」為に、

栽培・製品販売を決心したのです。

ハッカを買う

日本ならではの農業を守る意識を持つきっかけになってほしい

IN YOU Marketで販売させて頂く菜種油とハッカ油には、たくさんのストーリーや想いが詰まっています。

菜種やハッカの歴史や文化の興味を感じて頂き、日本ならではの農業を守る意識を持って頂けるような方に、

ぜひご使用頂きたいです。

日常生活で使用するものに拘りを持ち、想いを馳せられる方の手に取って頂けたら、幸せです。

「家庭生活の要であるお母さんたちがちょっとだけ頑張ったら、こんなに良いものを買えて、

自分たちにとって良いだけでなく、生産者さんたちや日本の歴史・文化を助けられるんだ。」

少しでも多くの方にとって、考えるきっかけとなりますように。

想いや願いを理解して下さる方がいらっしゃったら、嬉しいです。

菜種油を買う
ハッカを買う

PROFILE

佐野 亜衣子
佐野 亜衣子
〜身体にやさしく地球にやさしく。子どもたちの為に美しい地球を〜
A&T(株)代表取締役。オーガニックライフコーディネーター。
オーガニックライフの実践により、学生時代より慢性的だった生理不順と不正出血を克服し、自然妊娠・出産。母となってから、子供を育てるだけでなく、地球を未来に繋いでいくことも親の役目ではないかと考えるように。
前職での経験を活かし不動産投資事業を営む傍ら、オーガニックライフの心地良さを伝えながら消費者と、良質なオーガニック製品・生産者を繋いでいる。オーガニック製品の広告をはじめ、オーガニック製品メーカーのオンラインショップ運営代行、小売り代行、また多くの人にオーガニックライフを気軽に体験してもらえるワークショップ開催などを手がけている。
夢は、オーガニックな不動産開発・オーガニックな町おこし!
東京都在住。食生活アドバイザー。
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