

国産の有機大豆と小麦を使った有機醤油

今回ご紹介するのは、化学調味料、保存料を一切使わず、
ひとつひとつの原料に徹底的にこだわった無添加の醤油。
北海道産の有機大豆と有機小麦を丸ごと使い、
自家製の麹を使って自ら醸す伝統製法で
ゆっくりと熟成されています。
国産原料を使った有機の醤油は、
日本では10社程度しかありません。
中でも、この醤油は蔵にすみつく微生物の力を借り、
温度調整などせず、四季の温度そのままに、
長期間発酵、熟成させる伝統製法。
天井も壁も床も地元の杉を敷き詰めているから
微生物の力が最大限に発揮できる環境で作られています。
材料は北海道産丸大豆と小麦、長崎の塩のみ

有機原料を使い、温度調整しない蔵で醤油を製造するのは、
当たり前のことと思われるかもしれません。
実は、今の日本では、こういった伝統製法を守っている醤油店は稀なのです。
市販の醤油の原材料を見ると、
アミノ酸、甘味料、保存料などを加えられているものもありますが、
こちらの醤油に使われている原材料は、シンプルに3つだけ。
大豆
流通している醤油の97%は外国産の大豆からできています。
外国産大豆は遺伝子組換えの可能性があります。
日本の自給率低下が叫ばれる中、
この醤油は国産丸大豆を100パーセント使い、
遺伝子組換えの心配もありません。
また、多くは脱脂加工大豆と言われる、
大豆油を作るために溶剤で溶かした後の
搾りかすが使われています。
平成28年度調べでは、脱脂加工大豆からできた醤油が全体の82.3% を占め、
外国産丸大豆は14.5%、国産丸大豆からできた醤油はわずか3.2%です。
この醤油には、北海道産のユキホマレ、トヨムスメなど、
有機大豆を丸ごと使用しています。
小麦
蒸した大豆に炒った小麦を加え、
麹の力を借りて熟成したものが醤油です。
旨味は大豆だけでなく、小麦からも出されます。
醤油独特の香りも、小麦による力が大きいのです。
こちらの醤油には、春きらり、ゆめちからなど、
北海道産の有機小麦を使用しています。
塩
海と緑と光にあふれた九州五島灘・崎戸島周辺の海水を100%使用した、
国産100%の塩。
細菌類、石油類、洗剤などの生活廃水、船舶塗料などの海水の汚染成分を除くため、入念な濾過を行っています。
固結防止剤等の添加物を使用しなくても
特製の平釜でゆっくりと丁寧に炊き上げることで
ふわっとしたフレーク状の結晶に。
溶けやすく、固まりにくいあら塩です。
マグネシウム、カルシウム、カリウムなどの成分などの
海水中のにがり分を含んでいて、まろやかな塩味が特徴です。
厳しい審査を受けた有機JAS認定醤油

こちらの醤油は、
日本では10社しかない、国産原料、有機JAS認定の醤油。
有機JASは3年以上無農薬・無化学肥料で土壌づくりに取り組み、
その畑で採れた穀物がやっと認定を受けることができます。
除草剤も使わず大変な手間ひまをかけ、
生産性も低い中、国内の農家のみなさんが苦労してつくる
希少な大豆・小麦を使用しています。
有機醤油とは、有機大豆、有機小麦を使用し、
遺伝子組換え作物、放射性照射作物、食品添加物、化学薬品、
非有機の農作物や食品に接触・混入のない工程、
つまり有機的工程でつくられた醤油のこと。
この醤油は、有機登録認定機関NPO法人兵庫県有機農業研究会から
有機加工食品の生産者として認定を受けています。
醤油蔵の格付け責任者が生産行程をチェックし、
合格したものに有機格付けを行い、
有機JASマークが添付されています。
昔ながらの伝統製法を守る、天然醸造

"蔵にすみつく微生物の力を借り、
温度調整をせずに自然のままの温度変化の中、
長期間発酵、熟成させる伝統製法を今も守る醤油。
日本の国菌と言われる麹菌を使い、
長期間かけて熟成させる醤油は、
世界に類を見ない素晴らしい調味料と言えます。
環境に適合した微生物が自分たちのリズムで代謝活動を行い、
その結果としてつくる醤油こそが本物。
蔵に住みつく「ご先祖様」からの酵母は、
醤油にふくよかな風味を与えます。
蔵に住み着いた酵母や乳酸菌、
さまざまな野生種が独自の生態系を作りながら、
醸された醤油。
熟成後に働く「後熟酵母」の力は、
時間なくして現れず、速成の醤油にはないコクが生まれます。
醸造時間を縮めたり、添加物を加えることなく、
微生物が活動しやすい環境づくりに専念。
かつて農村で大豆と小麦が豊富だったころ、
農家のみそ蔵で、ペチペチ音をたてて発酵していた
醤油の原点を大切している醤油です。
旨味とコク、まろやかさが最高の醤油

まずは、そのままちょっと味見してみました。
自宅にあった長期熟成、丸大豆醤油2種と比べてみたのですが、
旨味とコクが全く違います!
同じ天然醸造で原料にこだわった醤油でも、
こんなに味わいが違うのかとびっくりしました。
まろやかで、ふっくらとした風味、
塩分だけがたっているのではなく、
ほんのり甘みも感じるほどの旨味。
材料もオーガニックで大切に育てられたものを使い、
気候や風土、杉蔵に住みついた酵母の力で育まれた
醤油の最高峰だと感じました。
シンプルな料理法で素材の旨みを味わいたい醤油です。

蔵の微生物がじっくりと醸す、本物の醤油

ここ数十年、醤油づくりは、早く大量に製造することに投入され、
醸造期間を半年に縮め、
醤油の価格は大幅に下がりました。
でも、熟成期間が短く、脱脂加工大豆を使い、添加物が添加されている醤油は、
本来の醤油のふくよかな旨みやコクがあるでしょうか?
この醤油は、四季の温度変化の中で
蔵に住み着いた微生物が醤油を醸していくという伝統的製法、
天然醸造を変えることなく守っています。
北海道上川盆地の有機大豆と有機小麦、
長崎崎戸島の平釜炊き塩のもと、
杉蔵でゆっくり発酵・熟成した醤油。
今、最も注目される有機醤油の醸造所で作られた醤油と、
普段使っている醤油との違いを、
ぜひ味わってみてください。

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ゆきんこ2021-04-04いい醤油は風味が違いました。調味料は料理を作るのに外せないのでこだわりたいです。
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あき2020-09-23旦那さんの実家にあげても、すごく喜ばれます!煮物が美味しいみたいです。
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あき2020-01-25お姑さんにあげたりすると、すごく喜ばれました!