自然農法でのりんご農家をやるようになった経緯は・・正直、これからお話しすることは、信じられないような、とても不思議な話かもしれません。
もともと、僕は、サラリーマンをやっていました。
正直その境遇に対して、特に不満があったわけではなく、30代という年代でもソコソコの地位にいたんですよね。
給与もきちんともらっていましたし。
そのままそうした生活でも全く問題はなかったんです。
ですが、ある時から、半年に1回くらい、印象的な同じ夢を見るようになったんです。
その夢を見る頻度は次第に高くなり、月に1回になり、週に1回になり、最終的には、なんと毎日見るようになっていました。
僕が毎日見ていた夢の内容は、
真冬に、りんごの木が立っている、というような夢でした。
寒々しい冬の雪景色の中に果実すらない、りんごの木がただただ佇んでいる・・・。
そんな情景が繰り返し、繰り返し出てきたんです。
リンゴの樹の夢の中では、『昔に帰れ!昔に返れ!』という声が聞こえてました。
あまりに何度も見続けるので、「これはなんかあるのかな」と思いました。
それからそんなある時、夏のある日にまた、不思議なことが続いて起こりました。
8月って、りんごなんて絶対ならない時期なんですよね。
りんごなんてどこにもあるはずないのに、どこからともなく、部屋で、りんごの香りがしたんです。
家族に聞いても「りんごなんて、買ってないよ」ということで、実に奇妙な出来事でした。
そんなことが多くなってきて、僕の中で、「これはりんご農家になれという意味なのかなあ」という風に、自然に思うようになりました。
なんていうんだろう、これが第六感なのかなあ?という感じで。
周囲からは「りんご農家なんて食べていけないからやめろ」と大反対。
周囲にそれを言ったところ、大変反対されました。
当時子供も生まれたばかりで「えっ、今更農家になるの?やめた方がいいよ。」と、両親、親戚、兄弟、知人から、ひどく反対されました。
38歳の時でした。
38歳となると、農家という職業においては、周りの人はみんなベテランの年齢。
実は、自分の親も農家でした。
ですが、農家で大変な思いをした分だけ、「誰もうまくいきっこない」と、農業で食べていくことについては、反対でした。
「今からやっても勝てっこないよ」と開口一発言われる中、僕のかみさんだけは、賛同してくれたんですよね。
ある時、これもちょっと不思議な話に聞こえてしまうと思うんですけれど、家から煙がふっと現れました。
その煙は次第に雲のようになっていき、それをじーっと見つめていると、だんだん観音様が乗っかっているような・・今までみたことのない不思議な情景が現れました。
そして、観音様から光のシャワーを浴びせられました。
それをじっと見つめていると、どんどん自信が湧いてきました。
その時「ああ、りんご農家をやっても自分ならできるな」という風に、確信したんです。
それ以外の時にも、似たようなことは多々起こりました。
農園に出ると、曇ったり雨でも、突然晴れ間が出るような現象が何度も何度も起きました。真冬なのに、一面、驚くほど晴れてきたりとか。
なんていうか、すごく「応援されている」そんな感覚がずっとあったんですね。
僕自身、やるなら大前提で農薬を使わず、安心安全で、体にいいものを作りたいという思いがあったので、「木村秋則さんという人にお会いしてみたら」ということもアドバイスされまして。
ただ、その当時、農薬を使わないで栽培をしたことがなかったので、そんな素人の状態で聞いても失礼かなと思って、まずはやってみようと。
そうしたら、なぜかあまり苦労せずに、うまくいってしまって・・。
こんなことを言うとあれなんですけれど、自然栽培をやられている人の中には本当に七転八倒苦労している人も多い中で、恐縮なんですが、僕はこれといった大きな困難がなく農薬を使わないりんご栽培に、成功しました。
そしてその後に、木村さんともお会いさせていただきました。
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農薬を使わないりんご栽培の方法も「夢の中」で教わった。
これまた、不思議な話の連続なのですが、
栽培の方法は実は、夢の中で教わったんです・・。
ある日、夢を見ました。
その夢は、誰かが農薬を使わない栽培方法を教えてくれるという夢でした。
夢の中では、おそらく近い感じの年代の先輩が色々事細かに農薬を使わない栽培方法を、教えてくれました。
無農薬栽培のやり方を教えてくれた先輩は、年齢を聞いてびっくりしました。
2歳年上と思ったら、なんと72歳と、考えられない若さでした。
夢の中で出てきた顔のない先輩から「僕の名前は、君はきっと忘れちゃうよ。」と言われて・・
そこで、その夢は、終わりました。
僕は飛び起きて、「一体何だったんだろう」と、必死にその内容をまとめて走り書きでメモしました。
でも朝起きた時に「やっぱり、そんなバカなことあるはずない」と思い、丸めてゴミ箱に捨ててしまいました。
とはいえ、あまりにリアルだったので、「正夢かもしれないよな」と、再度思い直してゴミ箱から広い、教えてくれたことをとにかくやってみました。
夢の内容を一言で言うと、今までの農業と真逆の内容でした。
農薬を使うなとか、草を刈るなとか。
そのメモにはおぼろげに覚えている部分が何となく書かれていて、本当に詳細な部分は思い出せませんでした。
でもだいたい夢のその通りにやったところ、すごくうまくいったんです。
とはいえ、実際に農業を続ける中、しっかりと夢で言われたことを思い出すのにそこからだいたい、10年以上はかかりました。
オーガニック農業を邪魔する「邪悪な存在」にも負けず、取り組み続けた。
取り組む中で全く、苦難がなかったかといえば決してそうではありません。
農業についての苦難というよりは自分の取り組みを邪魔する邪悪な存在があったんです。
例えば、過去、頻繁に電話がかかってきた時期があったのですが、自分の子供の命を脅かすような内容でした。
それからまた別の時には、「都内で商談したい」と言われ、その人に会いに向かったところ、お店で渡されたお酒を間違って、僕ではない隣の人が飲んだら、睡眠薬が入っていたのか、その場で、寝込んじゃったり・・
全く、恐ろしい話ですよね。
それ以来怖くて家族中、みんな電話は出ないようにしています。
しかし、先ほども言いましたように「応援されている」「守られている」という感覚がずっとありましたので、たとえ命を狙われるくらいの危機的状況でも、すんでのところで何かの力が働いたのか、どうにかなるということが、ほとんどでした。
活動を邪魔しようとする人がいたり、大変なことに直面もしましたが、僕の場合は農家としては恵まれていて、いいこともたくさん、ありました。
「皇室に繋がりたいな」と思っていたら、繋がって無事に、献上させていただくことになったりですとか。
不思議なことの繰り返しです。
一方、一気に目立ちすぎると色々な利権の問題などで、どこかから潰されたりするんだろうなというのもあり、考えものですけれどね。
でも、僕としてはこの考え方や、オーガニック栽培が生き残れればいいなと思っています。
農薬を使わず育ててみて、気がついたこと
農薬を使わず育てたことで気が付いたこととしては、食物連鎖や、自然の循環ですね。
害虫と呼ばれるような虫がたくさん発生しても、そのうちその虫を食べるハチが出現したり。
それから農薬を使わなかったことで小動物も増えましたね。
多くの場合は、みんな虫に我慢ができなくて、すぐ農薬を使ってしまうと思うんですよ。
しかし「ちょっとしたタイムラグ」を、あと少し我慢できるかどうかで、無農薬での栽培が実現するかどうかが、変わるんです。
自分では気がつかないんですけれど、周りからは「洞察力がある」と言われることがあります。
農業を行っていくことで、野生の勘が研ぎ澄まされているというのですかね・・。
例えば「こういうことを気をつけよう」と思った際に、1つだけでなく、だいたい10項目またさらに10項目という具合に頭の中で、思考がスピーディーに枝分かれしていくんです。
結構、直観力はあると思います。
妻も、一緒にいると本当に疲れると思いますよ笑
だって、前の日に立てた計画とまるっきり真逆のことをやることが往往にしてあるわけですから。
たとえ計画を立てたとしても、インスピレーションを大切にしていまして、インスピレーションが働いて「どうしてもこれを今やったほうがいい」ということがあれば、いとも簡単に計画を変更することは、日常茶飯事。
僕自身、自分で1から色々なこと考えるのが好きで、常にアイデアがたくさんあります。
子供に食べさせられないようなものは作らない・安心安全で、美味しいというのが、原点。
僕が作った「ドライりんご」において大切にしていることは、まず安心安全ということ。
それから、おいしいということ。
これが商品の原点ですね。
安心安全を追求してみてわかったのですが、実は安心安全にできている農作物って本当に少ないんですよ。
みなさんも、ご存知かもしれませんが、「無登録農薬※」に関してかつて色々な事件が昔起こっていました。
※(・無登録農薬(現在は、使用禁止です。市場やJAの取引には、トレーサビリティという農薬使用履歴書の提出が義務付けられております。)
農薬としての効き目はいいんですが、それを使うことで川の魚とかが死んだりして、それを使っている人たちが、たくさんのバッシングを受けたんですね。
また、裏ではそれらの農薬を扱っていた業者が、その事件で自殺してしまったりとか・・とても根深い事件でした。
僕はそういうのを見てきて、すごく疑問だったんですよね。
魚が死んでしまう危険な農薬を使ったりんごを使ったジュースが出回って、それを多くの人が飲んでいることも目の当たりにしたり。
人体にとって悪いのに、そういうことが平気で行われてきたんです。
そうした無登録の危険な農薬を使ったジュースを子供達に飲ませたいかというと僕は絶対にNOでした。
それだけじゃなくて、色々な裏側を調べてみて、「これなら飲ませたい」「食べさせたい」と思えるものはほとんどありませんでした。
だから自分は絶対安全なものを作りたいと心に誓ったんですよね。
でも、ここ数年、オーガニックに対しての、反対勢力も少しずつ変わってきているな、と思うことがあります。
海外ではグリホサートなどの発がん性のある農薬の訴訟問題についてニュースになっていたり、農薬の業者が裁判で負けたりと、時代が変わりつつあります。
僕自身、一度決めたらとことんやるタイプなので、これまで農業をやってきて、身の危険を感じつつも諦めずに取り組んできて本当に良かったと感じています。
ぜひ季節限定・数量限定の、自然栽培ドライりんごを食べてみてくださいね。
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