市販に出回る激安大豆に疑問を感じ、 あえて通常の40倍以上時間をかけて自然農法の納豆を作る理由とは? | IN YOU Market|厳選オーガニックショップ-食品・コスメ・サプリ

市販に出回る激安大豆に疑問を感じ、 あえて通常の40倍以上時間をかけて自然農法の納豆を作る理由とは?

2020/04/21

ビオワインにハマって自然農の世界へ 福島原発を機に安全な食材を作ろうと決める

僕はもともと僕自体はワイン専門店で、ワインアドバイザーとして働いていました。
いわゆるレストランでいう、ソムリエと同じような資格ですね。

神奈川県のワインショップの中に、ビオワインが強い店があったのですが、
そこで色々試していたところ、「オーガニックワインが美味しいな」ということに気がついて、そこからオーガニックに少しずつはまっていったんです。

どうせ食べるならオーガニックのものにしてみようかなとか、普段から食べているものを気にするようになったりしまして。

そして、最終的には自分でも農作物を作ってみたいなと思うようになりました。

作りたいと思ったきっかけの一つは、福島の原発事故。

安全なものを作りたいと思って実家の長野に帰り、酒屋さんでワインを販売する仕事もしながらまずは兼業という形で野菜づくりを始めたんです。

ちょうど、福岡正信さんの本が流行ったりしていた時期だったんですよね。

僕自身もそういう本を色々読みながら「見よう見まね」で農薬を使わずに、作ってみたんですが、本当に全然うまくいかなくて・・。

無農薬で、野菜なんてできない!絶対嘘!と思いましたね。笑

けれど色々試行錯誤するうちにどんな風にやればうまくできるのかが自分の中でちょっとずつ、見えてきたんです。

このままいけば確実に「安全な大豆」が日本からなくなると危機感を感じ、大豆作りに集中することにした。

そうこうしながら、本格的にやり始めたのは2年前くらいのこと。

その時に、どうせ専業でやるなら大豆にしようと思ったんですよね。

色々な選択肢がある中で、あえて「大豆にしよう」と思ったのは、無農薬とか無肥料の大豆がほとんどないというこの時代に、このままいったら本当に安全な大豆が無くなりそうだという危機感を感じたから。

だったら、なくなる前に「自分が今できる最善のことをしよう」と思って大豆に決めたんです。

実際やってみて内情を知るうちに、本当に大変なことがわかりました。

大豆が激安で売られていることに気が付いて愕然。下がり続ける大豆の価値。

中でも驚いたのは、大豆の価格の安さが、とんでもないことになっているな・・ってことです。

愕然としました。

せっかくいいものを作っても、この国では安くしか売れないから「大豆自体を作りたくない」という農家がすごく、多いんですよ・・。

大豆が安い主な理由の一つは、除草剤と農薬を大量に使うことで、農作業の手間が激減したからですね。

だから現代の大豆系の加工食品や、スーパーにある納豆がどんどん安くなっていったのです。草取りとかしなくていいんだったら、そりゃ安くできますよ。

脱穀も1日とかでできるわけですから。

けれど、発がん性もあるわけですし、除草剤なんかたくさん散布していたら、ダメでしょ、と思いますが・・。

だから僕の場合は自然農法といって、農薬や肥料を使わない手法で作っています。

最初は苦労しました。

「農薬をやらない」イコール、肥料をあげないということでもあるということがわかって最初は想像以上のハードルでした。

放棄した土地を使ったところで、すぐには野菜が育つようにならないんです。

過去、F1タネや、固定種の違いがよくわからない時期がありました。

ところがある時、固定種だとタネがきちんと採取できることに気がつきます。

そして、そのタネを使うとうまく栽培できるんだ、ということがわかって固定種を使うようになってからはうまく行き始めたんですね。

無農薬だと収量が少なくなりがちですが、僕自身は自然農法でも収穫量をあげたいと考えています。

多くの人に食べてもらわないと広がらないだろうと思っているからです。

どんなに長い時間がかかっていても消費者にその価値が伝わらず、激安商品と比べられて「高い」と言われる。

ただし、自然農で納豆を作っていても、それまでにかかる手間が全く消費者には見えないし、伝わらないので、大変だと思うことも多いです。

例えば僕の場合は、何ヶ月もかけて手で農作業をやるんです。

脱穀するにも丁寧に行なっているので、2ヶ月くらいかかることも平気であります。

ある時、納豆を加工する際に、粒を揃えていないことがあったんです。

そうなると当然中身の茹で具合が変わってしまいますので、食感がバラバラになっていきあまりいい出来にはなりません。

その例もあり、それ以来、しっかり粒を揃えるようにしたんです。

これがまた時間がかかるんです。   

赤大豆って皮がすごく薄くて豆を脱穀するときに、自動脱穀機を使うと皮が破れてしまうんですよね。

ですからこれについては破れないように足で踏んで回すようなアナログの機械をを使って目で選別しています。

その辺りはものすごく丁寧に扱うことを徹底しています。

本来、半日くらいで終わる量なんですが、足踏み脱穀機を使うと1ヶ月とか2ヶ月くらいかかります。

普通の納豆の何倍かかっているか、わかりません。

当初は出来上がってからも知り合いに販売する程度だったのですが、ようやく1年以上はかけて皆さんにもお届けできる形になりました。

情報が溢れる中、オーガニック食品を買う人のアンケートとかをみていると、
大豆そのものを食べたい人はあまりいないのですが、
無農薬の大豆で作られた納豆が食べたいとか、豆腐が食べたいとか、
そういう人がほとんどだということがわかります。

小麦も同じで、無農薬の小麦粉そのものを食べたい人よりは、うどんや、パンが食べたいとか。パスタが食べたいという人が多いんです。

ただ、まだ多くのファーマーたちはまだ、最終的な提案の部分までは出来ていない人が多くて、食材そのものを販売する人が多いですよね。

正直、ニーズに応えらえていない気がします。

彼らは彼らなりに色々と考えているのだろうけれど、考えるばかりでは、時間の無駄で勿体無いなと思いますね。

僕としては、消費者のニーズに合うみんながちゃんと欲しがっているものを作ろうよという風に、感じています。

中でも納豆はすぐに食べられる加工品ですから、本物の納豆を、多くの人に食べていただきたいと思います。

まだまだ、伸びていく市場だと思いますし、スーパーとかを見ても、きちんとした大豆で作った納豆はほとんど存在しません。

けれども、結局こうした安売りされているものと比べられてしまうので、価値が伝わりにくい。

これからは、世の中に自然農法の大豆の納豆がもっと出回るようになるといいなあと感じています。

「安けりゃいい」という考え方ではなく、もっと深く物事を考えて、ものを買う癖をつけてほしい。

正しく価値が伝わって正当な評価で、正当な値段で購入されるようになれば、食べていけるので、作りたいという人がもっと、増えると思うんです。

今だと、大豆は安全なものを作っても安く買い叩かれて、高く評価されないというイメージがあるから、自然農法で作る人はなかなかいません。   

けれど、今問題になっている環境問題についても、自然農で農業をやっている人たちは、農薬を使わずに活動をしている時点で、すでに取り組んでいるわけです。

だから、本来はそういうものを1つでも多く買うだけで消費者の皆さんも、環境を守ることに参加できるんです。

「安けりゃいい」とかじゃなくて、もうちょっと、深く物事を考えてからものを買うようにして欲しいな、と自分としては思います。

それに、本質的に良いものが選ばれなくなって、激安で農薬まみれで遺伝子組み換えの野菜ばかりが氾濫するようになったら、日本の未来はどうなっちゃうんだろう?って。

不安ですよね。

自然農法とかオーガニックのものは、消費者から、「高い」と言われることが多いですが、先にお伝えした通り、事実それ相応以上に、想像を絶するような時間とコストがかかっている。

だから売っている側も、ぼったくりとか嫌がらせとかで、やっているわけではないということをきちんと、知ってほしいですよね。

自然農法だと、本当に量が作れない上に、膨大な時間がかかるので、高くなって当然です。
生産し続けるためには、消費者のみなさんからのご理解が必要だと思っています。
  
今、様々な健康食品が巷であふれていますが、正直自然農で作られたものを食べるとそういうものばかりに頼らなくても済むようになると信じています。

僕自身も治らなかった花粉症が、治っていきました。
いいものを食ベていれば自然と体質改善にも繋がるわけです。

毎日変なものばかり食べて具合が悪くなったら薬を飲む、という生活ではなく普段からなるべく自然農でできた食材を食べるだけでも、驚くほど健康状態は変わってくると思います。

ぜひあなたも自然農法の納豆を食べてみてください。

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