「食べ物を作れる人になりたい」農業をスタートした農家さんにインタビューしました! 地球環境の破壊や世界の飢餓に関する講演会を聞いた後、銀座の街行く人々を見て危機感を感じる | IN YOU Market|厳選オーガニックショップ-食品・コスメ・サプリ


「食べ物を作れる人になりたい」農業をスタートした農家さんにインタビューしました! 地球環境の破壊や世界の飢餓に関する講演会を聞いた後、銀座の街行く人々を見て危機感を感じる

2020/01/22

もともと私は家系も農業はやっておらず、都内でリゾート開発などの仕事をしていました。
農業には全く縁もゆかりも興味もありませんでした。

30歳を前に、環境問題のセミナーを聞きに行ったんです。
銀座で、ネットワーク『地球村』を主宰されている高木善之さんという人の講演会でした。
二十数年前の話です・・・
そこで聞いたのは、「環境破壊が想像以上に進んでいる事や世界には飢餓で死んでいる子どもが大勢いる」という深刻なテーマのお話で。

僕にとってはとても衝撃的な話でした。

これは・・
自分に何ができるのかも分からないのに
とんでもないことを聞いてしまった・・・

その講演会が終わって、外に出ると銀座なので、何事もなかったように、街が賑わっていて・・。

ブラブラと、何も知らず歩いている街ゆく人たちの姿を見ながら、「この人たちには全く関係のない事なのか・・・これでいいんだろうか」と疑問に思いつつ、その日は呆然として帰ったことを記憶しています。

それから自分なりに何ができるのか、について考え、
「いつかはアフリカに行って飢餓に苦しむ人へ食べ物の作り方を教えてあげたい」と思うようになったんです。

そのためには、まずは、「自分で食べるものくらいは自分で作れる人にならないといけない」という様に変遷し、そうしたところから農業への想いが育って行き、会社員&週末ファーマー・・・脱サラ就農へと進むことに・・・

思えば、子供のころから綺麗な清流の川が好きでした。

僕は、都内の荒川の近くに住んでいたのですが、都会は川が汚いんですよね。

なんで汚いのかな?と疑問でしたし、「環境を汚してはいけない」と感覚的にずっと思ってきました。

ですから、農業を始めて以来、「農薬を使う」っていう選択肢ははじめからまるで皆無でしたね。

農業をスタートしたきっかけは、33くらいの時に千葉県で農業体験に行ってたことがきっかけ。週末にずっと何時間もかけて畑に通いながら、農業っていいなあと思って憧れていました。

週末は農業を本格的にするために、千葉にその後引越しをしまして、そこから2年くらい東京の会社に通いながら農業をやりました。

その後ご縁があり、千葉で有機農業の研修をさせていただき、就農をしました。

現在の岐阜県飛騨市に引越しをしたのは、震災を機に、放射性物質が出たという話を聞いて、どうしても食材を作る身からすると、その影響を気になってしまったことが理由でした。

今思えばきちんと計測すれば、比較的安全な場所もあったとは思うのですが..ただ、当時は国からの「ただちに影響はない」とか、そうした発表にも自分として懐疑的だったので、意を決して飛騨に正式移住したのです。

飛騨に来て無農薬の農業と福祉で地域コミュニティーの再生を目指すNPO法人Earth as Motherとの出会いがあり、遠くアフリカで起きている問題と地域で起きている問題(経済格差や貧困・経済優先・過疎化など)は根っこが同じではないか・・・と考えるようになりました。

自身が暮らす足元・地域でも様々な問題がある中で、
環境と人の在り方を考え、健康に生きていく為の基本になる「安心・安全な食=農業と福祉(障がいのある方や社会に適合しにくいひきこもりの方も含)で地域コミュニティー創りを目指す」NPOの活動と理念に賛同し、今では仲間や地域の皆様と共に地域での課題の解決を模索しながら営農や活動をさせて頂いています。
(アフリカについては・・・)自分の力ではこの地で仲間のみんなと一緒に頑張って行けるだけでも幸せなこととと思っています。

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通常の4倍の抗酸化作用があるオーガニック小松菜ができた。


千葉での新規就農の頃、いい農地を借りられず、悩みました。
それから、当時、なかなか思うような作物にならない頃は厳しかったですね。虫でやられちゃったり。

ある時、作物がうまく育たないので、なんでだろうと思ってたら原因は水はけだったんです。根っこがちゃんと土の中ではれないと地上の作物もうまく育たないのは、「水はけが悪い」というのが、大きなポイントであることがわかりました。

それで、何も知らないのに、ユンボという工事用の機械を借りて、畑の真ん中に1メートル以上の深さの水路を掘ったら、丘の上の畑だったんですが、水が次から次に溢れて流れ出して、丸一日以上も流れていたんです。 こんなに土の中に水が溜まっていたのか!
と驚きました。 その後すごく土が変わり、とても水はけが良くなって、作物の育ちが格段に良くなりました。

そういう風に試行錯誤、自分なりに失敗と改善を重ねて「土をよくしていく」ということをたくさん学びました。

飛騨に来てから、はじめは耕作されずに放棄されていた土地をお借りするんですけれど、もともとの栄養分が蓄えられていてとても良い作物ができるのですが、だんだん、3、4年続けているとと少しずつ出来が悪くなっていくんですね。

土壌分析でミネラルも含めて調べてみると、「こういうのが足りないんだ。」というのがわかり、土づくりの時点でバランスをとることを意識するようになりまして。

太陽熱で土ごと発酵させるなどの技術を学んで、人参や小松菜など野菜の抗酸化力が通常の1.2倍から4倍高い数値のものができて非常に驚きました。

「都会で暮らすひとたちとオーガニック農家が結びつく」そんな世界を作りたい。

僕は、IN YOU Marketがいつも言っているように「買っていただくことで1票になる」という考え方に賛同しています。

応援していただけると嬉しいなと思います。

それから、無農薬のお野菜や加工食品、お味噌を買ってくださる人たちにとても感謝をしています。
オーガニックって、価格的には、決して安価なものではないかもしれないけれど、せっかく買ってくれた人たちには、美味しくて栄養のあるものでお返ししたい・届けたいなと生産者として、思っています。

僕も都会にいたからこそ、よくわかるのですが都会ってストレスが多い環境ですし、大変だと思うんです。

自然栽培やオーガニックも、都会人が手に入れるとなると、畑に住んでいるわけでもないので、日常的に入手は厳しく、その種類や量も、限られています。

今後はオーガニック農家も都会の人たちのニーズに応えていくというのが大事だと思います。

「都会で暮らすひとたちと農家が結びつく」。
そんな世界になるともっと世の中がよくなるだろうなと。

食や健康不安も少なくない現代において「自分の健康はこのオーガニックの野菜に任せた!」と言えるような、そんな託される良い野菜を作っていきたいな、と思っているので、ぜひ皆様も試してみてくださいね。

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