さて、今回の文章を書くのは、かなり度胸がいりました。正直なところ、何度も書き直して、途中で、何度も書くのをやめようかとすら思いました。なぜなら、これは私がこの10年、オーガニック業界の中で実際に見てきた、「綺麗ではない話」だからです。

オーガニックを広める人としては、本来あってはならない「タブーなこと」をお伝えしてしまうのかもしれません。

オーガニック、無添加、自然派、小さな農家、家族経営のメーカー、手作りの商品。こうした言葉を聞くと、多くの人はどこかで、無意識に「きっと心優しい、善良な人たちなのだろう」と思うのではないでしょうか。いわゆる聖人君主のような人々の集まりだと思われている方もいるのではないかと思います。

土に触れている人は、きっと素朴で誠実。

無添加商品を作っている人なら、人としての倫理観が高い。

小規模なメーカーは、大手よりも消費者思い。

みんな世の中を良くしたい純粋な人・・・。

私自身も、昔はどこかでそう思っていた、いや、そう思いたいところがありました。

けれども、実際に泥臭く業界の中に入り、10年という時間をかけて、数え切れないほどの取引や調整、トラブル対応を経験してきた今、私だからこそ、これからお伝えすることは本当だと、はっきり言えます。

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