
今日、ご紹介するのは、中国にある長い歴史を誇る企業が作る製品の売り手。
なんと、戦前の時代からほぼ一筋に「有機三七人参(さんしちにんじん)」だけを直向きに作り続け、
その広大な敷地は東京ドーム300個分にも及ぶというのです。
こう聞いただけでも、すでにただ者ではない雰囲気が漂いますよね。
彼らはいったい、どんな想いでこの地を守り、
どうして三七人参にそこまで情熱を注ぎ続けているのでしょうか?
なんと、戦前の時代からほぼ一筋に「有機三七人参(さんしちにんじん)」だけを直向きに作り続け、
その広大な敷地は東京ドーム300個分にも及ぶというのです。
こう聞いただけでも、すでにただ者ではない雰囲気が漂いますよね。
彼らはいったい、どんな想いでこの地を守り、
どうして三七人参にそこまで情熱を注ぎ続けているのでしょうか?
山の上で三年も生活しながら大地と向き合う理由。
「急がなくてもいい。命はそうやって育まれるんだ」。今回、お話を聞かせてくださったのは、中国の標高1,200mを超える山地で有機三七人参を販売する廣山さんです。
その生育期間はなんと、3~7年。
そのうえ連作が効かず、一度使った土地は長期間休ませねばなりません。
普通に考えれば、ビジネス面でリスクが大きすぎて到底真似できない手法。
しかし、企業の方々はむしろ「本当に良いものを作りたいからこそ、
手間と時間を惜しまない」と断言されているそうです。
オーガニックといっても単なる“自然派”や“安全志向”ではなく、
山の力を借りて、人と自然が共に生きるモデルを追求することがゴール。
今では、各国から視察に来る研究者まで増えているのだそう。
砂漠化や乱獲が進む地域もある中、
作り手たちは、徹底して農薬/化学肥料を使わず、
大地本来の力で作物を育もうとしています。
「オーガニックは、単なる“きれい”や“安全”を意味するものではありません。
私たちにとっては、人間も自然の一部として循環に加わることを
改めて意識するきっかけなんです」と語る口調は、とても印象的でした。
数年かけて切り開いた畑で採れた薬膳人参を収穫した後は、
また別の土地を切り開かなければいけない…。
そのために作り手たちは数年間、過酷な山の中に移り住み、
暮らすのだそうです。
まさに、命懸けの農業です。
生産効率だけを求めるならば一般的に非効率で、険しく、難しい現場ですが、
粘り強く取り組むことで山の土壌が息を吹き返し、
作物そのものにも驚くほどの生命力や薬効が宿るといいます。
廣山さんの商品はこちら
“私たちが手を抜いたら、そのまま地球が傷つく。”
コスト優先の時代にあえて時間と手間をかける生き方を選んだ人々の感謝の循環
お話を伺う中で、特に印象的だったのは「苦労が報われた瞬間」について。
作り手たちは、標高の高い山頂で、時には3年近く下山できないほどの
長期にわたって仕事を続けることもあるそうですが、
彼らの支えとなるのは、やはり「自分の作ったものを誰かが喜んでくれる」
という実感だといいます。
あるとき、日本へ輸出を始めて間もない時期に
「長年、冷えや疲れに悩んでいたのに改善の兆しが見えた」
というお礼のメッセージを受け取ったそうです。
大がかりな宣伝はしていなかったため、手に取ってくれた方が
「こんなのが欲しかった」「自分を大事にできる気がする」
と口コミで広めてくれたのだとか。
その知らせは山頂に暮らすスタッフたちの耳にも届き
「よし、もっと頑張ろう」という気持ちが何倍にも膨らんだといいます。
『自然に感謝する』とは口で言うほど簡単ではない。
深い山のなかで試行錯誤を重ね、“本物の循環”に気づいた紡ぎ手の告白
今回、廣山さんに“オーガニックを通じて達成したいビジョン”を
聞いてみると、「本当に人が求めている豊かさを取り戻すこと」
という答えが返ってきました。
大地の力に任せ、薬や化学物質に依存せず、
自然と共存できる生き方を目指すことは、
決して昔の暮らしに戻ることではなく「未来を見据えた選択」
だと考えていると言います。
「消費者にも、ぜひ“この植物がどう育ち、
誰がどんな想いで作っているか”を知ってほしい。
そして自分の体がそれをどう受け取っているのか、
耳を澄ましてみてほしい。
そうすると自然に『ああ、ありがたいな』
『こんなに力をもらえているんだ』と気づくはずです」
と語る彼には、とても説得力がありました。
「“ありがとう”が満ちると、世界はちょっと優しくなる。
今こそ自分の身体と向き合い、本気のオーガニックがつなぐ未来を見てみよう」
今回の特集では他にも、個性豊かな紡ぎ手さんの
ストーリーをご紹介しています。
どの方も「オーガニックは自分と自然をつなぐための
大切な接点」という素敵な想いを持ち、
そのなかで試行錯誤を繰り返しながら素晴らしい製品を
生み出してくれています。
私たちは、日々の忙しさや溢れかえる情報に追われて、
つい“感謝”や“循環”といった目に見えない大切なものを
見落としてしまいがち。
けれど、このコラムをきっかけに
「ちょっと自分の生き方や身体の声に耳を澄ませてみよう」
と思えたら、きっと何かが変わり始めるのではないでしょうか。
どうか、作り手たちが込めた熱量を感じ、
あなたなりのペースで“オーガニック”を楽しんでみてください。
気づけば、日常の中にたくさんの「ありがとう」が
満ちあふれていることに驚くはずです。
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