[title_box]ウガンダで出会ったシアバターの輸入を手伝うことに。[/title_box]
主人が次にウガンダに行った際、
現地で作ったシアバターを日本に広めようとしている日本人女性と出会ったんです。
ただ、やはりウガンダと日本だと距離がかなりあり、商談もなかなか思うように進まない状況でした。
そこで、私も使っていてとても気に入ってもいますし、日本での商談のお手伝いをすることにしたのです。
最初はメーカーへ原料としてアプローチしました。
仲介としてメールをしたり、サンプルを持ち込んだりしましたね。
ある会社とは、サンプル作り寸前まで行ったのですが、価格の面でうまくいきませんでした。
ウガンダ産と、一般販売されている他のアフリカ産の違いは、
現地の価格が既に日本の市場価格に近かったということ。
なんでこんなに違うんだろう?と思い、
現地の農業関係の研究をされている方に話を聞いてみると、
「シアの木の中でも、ウガンダは”亜種”を使っているのではないか?」
ということでした。
品種が違ったということですね。
そこで、調べてみることにしたのですが、もちろん日本語の資料はありませんでした。
あっても英語かフランス語か、そもそも資料がそこまでなくて。
どうにかこうにかある資料をかき集めて、
ようやく東アフリカと西アフリカではシアの木の品種が違うのだというところまでわかりました。
[title_box]資料がないなら自分で資料をつくろうと決心。[/title_box]
その後も、継続して色々なメーカーにアプローチしてみましたが、
やはり価格の面でなかなかうまくいきませんでした。
それに、原料のデータがそもそも必要なのですが、そのデータもないんですよね。
現地が用意したものがあったとしても、要件を満たすほど揃っていなかったり。
それなら自分で揃えてしまおうと、
自費でも検査機関に試験を依頼しましたが、
大手が求めるほどの試験データは、桁が違い過ぎて揃えることはできませんでした。
もう手に負えなくて、諦めざるを得なかったんです。
その矢先に東日本大震災が起こって、メーカーはそれどころじゃなくなりました。
[title_box]温度管理の難しさを経て、自分で商品化することに。[/title_box]
メーカーとの話が進まなくなっていた時、主人から、
「だったら自分で商品をOEMで作ったらどう?」
と勧められました。
資料も揃っていないから原料以前の状態であるこのシアバター。
良さはわかってるからこそ、同じ悩みを抱えている人にどうにかして伝えたい。
だから諦めませんでした。
そんな中で日本のOEMメーカーの中で、相談に乗ってくれる会社に出会いました。
その会社は、様々な環境を想定した実験もしてくれ、
通常の加工方法では製品化できない事実がわかりました。
問題は、”温度管理”でした。
一般的にシアバターに含まれる脂肪酸は、
オレイン酸:40~55%、ステアリン酸:35~45%。
ウガンダ産シアバターは、
オレイン酸:50~60%、ステアリン酸:25~35%
ウガンダ産は、ステアリン酸が多めでした。
オレイン酸が低温で溶けるのに対し、ステアリン酸は高温でないと溶けません。
なので、一度溶かしたシアバターを自然冷却すると、
オレイン酸の中にステアリン酸のダマが浮いてしまうんです。
このため、一旦溶かして、自然冷却で固めるのはかなり難しいことがわかりました。
分離を防ぐには、しっかり溶かした上で、急速冷却する必要がありました。
ただ、そのためには冷蔵庫が必要でした。
最初に相談し、話を聞いてくれたところは冷蔵庫を持っていませんでした。
[title_box]新しい出会いから活路を見出しはじめて。[/title_box]
そんな中で、ある展示会でシアバターのOEMをやったことがあるメーカーに出会いました。
その会社に相談したら、やってみよう!となったんです。
自分でやるとできることも、メーカーで量産化しようとするとコスト的になかなかできない。
そんな日々が続きました。
そうやって約1年、溶かして冷やして固めてばかりを繰り返して、やっと商品化にたどり着きました。
[title_box]それでもウガンダ産100%にこだわりたかったのは、自分が使って実感していたから。[/title_box]
今の形になるまで、かなりの実験を繰り返して、色々なノウハウもたまりました。
実は、この商品の前に、ウガンダ産に西アフリカ産を混ぜたものを先に商品化しています。
融点の低いウガンダ産シアバターを少しでも溶けにくくするために考え出したものです。
ミツロウを入れて固める方法もありましたが、やっぱりシアバターでやりたくて。
ただ、ウガンダ産にどうしてもこだわりたかったため、
ノウハウがたまったところで今回紹介しているウガンダ産100%のシアバターを作りました。
ウガンダでシアの木が自生するのは北部の方で、南スーダンの国境に近いところ。
弊社の商品は、現地に自生するシアのナッツから採れた油脂(シアバター)を使っています。
大事なのは、そのために畑を作ったのではなく、自生していて、自然発生しているということ。
完全に自然な状態のシアだからこそできるシアバターなんです。
それまでの商品と違って、ウガンダでも産地を変えました。
ここで作られるシアバターは、ウガンダ産の中でも特にオレイン酸の量が多く、溶けやすくて肌馴染みがいいんです。
[title_box]試行錯誤の末に出来上がった、体温で溶け出すシアバター。[/title_box]
オレイン酸が多めなので、32度で溶けます。
これは、少し体温が高い方なら、手の甲においたらすぐ溶けて行くということ。
米粒1粒分で両手に十分まかなえるくらい伸び、浸透していきます。
これが、私を毎冬のあかぎれから守ってくれるんです。
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そして、そのシアバターを使って作られたモイスチャーソープもあります。
ウガンダ産シアバターの良さを最大限に引き出すために取り入れられたのが、
ヤシ油(ココナッツオイル)とオリーブオイル、フランス高地の真正ラベンダー。
全体の60%をシアバターにすることで保湿力を保ち、
そこに、ココナッツオイルで泡立ちと洗浄力を、
オリーブオイルで保湿効果をプラスすることで、洗い流すと洗う前よりもしっとり。
きめ細やかで柔らかい泡をたてられることで、
お肌に負担をかけにくくし、
肌トラブルの原因になりやすい皮脂や汚れ、古い角質はしっかりと落とせるソープです。
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[title_box]偶然の出会いが、自分を救ってくれたからこそ、今困っているかもしれない誰かにも伝えたい。[/title_box]
毎冬辛い思いをしていたところから、偶然の出会いが彼女を救い、それが強い想いとなって行動する力の源に。
そうして熱意が形になって行ったストーリーは、
お話を聞きながらもその道中をまるで自分ごとのように思えるほどに力強く、
まさにアフリカの大地に広がる赤い土や木々を想像させてくれるほどのエナジーがありました。
現在、他のお仕事もしながら基本的にはお一人で頑張っているという住さん。
とはいえ、会社の名前を「セレンディピティ」としたのも、
その偶然によって支えられた実体験を、まだ見ぬ方々へも伝えたいから。
イギリス人のホレース・ウォルポールという人が「偶然または聡明さによって、
予期しない幸運に出会う能力」を「セレンディピティ」と呼んだそう。
人は偶然の出会いから思いがけない幸運に巡り合うもの。
その偶然を届けられればという想いが、社名にも込められています。
住さんの会社は始まって7年。
なかなか解決できない乾燥肌で困っていた方に、ぜひこのストーリーが届きますように。
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