01 Deep Rest
先行販売・6月上旬発送|Midnight Ritual- Deep Rest(ミッドナイトリチュアル)by IN YOU|オーガニックアロマバスパウダー|よく眠りたい夜のお供に。エプソムソルトとラベンダー×フランキンセンスの精油が夜のバスタブを「タスクを忘れるあなただけの究極の15分」へ。本来の自分に還る時間を今。
通常配送料に550円(税込)が加算されます。
⚠️この商品はゲームクーポン割引対象外です。
正味量| 600g
使用量の目安| 1回あたり約30g〜50gなどお好きな量を、浴槽のお湯(約200L)に溶かし、芳香をお楽しみください。
成分| エプソムソルト、炭酸水素ナトリウム、NONGMOクエン酸、オーガニックタピオカフラワー、NONGMOビタミンC、オーガニック精油:ラベンダー、シダーウッドアトラス、フランキンセンス
Midnight Ritual 01 Deep Rest
真夜中の15分、すべてを忘れるための魔法。
Disconnect to Reconnect — 全ての情報を断ち切り、静かに、自分と繋がる。
Prologue ─ 午前0時。あなたは、まだ起きている。
ふと時計に目を落とすと、午前0時を、とうに回っています。
騒がしかった家中の音も、ようやく静まりました。
聞こえるのは、冷蔵庫の低い唸りと、自分の浅い呼吸だけ。
一日のなかで、はじめて訪れた静けさ。
けれどあなたは、その静けさを味わうかわりに、手のなかの小さな光を見つめています。
スマホの画面が、青白い光を投げかけ続けています。
指は、何を探しているのかもわからないまま、スクロールを続けています。
返さなければいけないメールの連絡。
まだ終わらない仕事。
役所への提出物。
頭のなかでは、無数のタスクが、消し忘れた通知のように、ずっと点滅し続けています。
頭と身体は、鉛のように重い...
なのに、奥のスイッチだけが、どうしても切れてくれない。
そしてふと、気づくのです。
「今日も、私のためだけの時間が、一分も、なかった」と。
朝、目を開けた瞬間から、あなたは誰かのために動いていました。
子どものため、あるいは家族のため。
お客様のため....求められる役割を、ひとつ脱いではまたひとつ、着替えていく。
母の顔、妻の顔、娘の顔、上司の顔、部下の顔。
気づけばあなたは、何枚もの鎧を重ね着したまま、見えない重さにすら、もう慣れてしまっています。
「自分を大切にしよう」
そんな言葉なら、耳にタコができるほど聞きました。
けれど、現実はどうでしょうか。
自分を大切にする時間そのものが、もう、どこにも残されていない。
たった五分の余白さえ、惜しい。
「自分を大切に」という正論が、できない自分を責める鞭になってしまっている。
もしあなたが、今、そんな夜のただ中にいるのなら。
あるいは、あなたが、いつも誰かの相談にばかり乗っていて、自分の弱音だけは、どこにも吐き出せずにいる人なら。
家族を、部下を、友人を、ずっと支え続けてきて、けれど、あなた自身を支えてくれる人だけが、なぜか、いないなら。
どうか、このまま読み進めてください。
これは、深夜まで頑張って働くあなたのための物語です。
いつも誰かを支えていて、いつも温かく自分を支えてくれる人だけがいない、あなたのための物語でもあります。
そして、たった15分で、あなたが「あなた」に還るための、ひとつの小さなリチュアルの話です。
Chapter 01 ── 5分のシャワーすら私には贅沢だった
実は、この物語の出発点は、私自身が、人生でいちばん余裕のなかった夜にあります。
いま、私には、生後5ヶ月半になる娘がいます。
けれど、実のところ、生まれてから最初の1ヶ月、2ヶ月のあいだ...
あの頃のわたしの世界は、それまでとは、まるで別の惑星にいたようでした。
「産後のことは思い出せない」と皆言うけれど、確かに生後5ヶ月半の今、すでに思い出すことが難しいことがたくさんあることに、気がつきます。睡眠不足だったからかもしれません。
トイレに行く時間さえ、まともに取れない。
シャワーを浴びられるのは、よくて5分から10分。
髪を乾かす時間すら惜しくて、雫の落ちる頭のまま、ベビーモニターを見ながら、泣き声のするほうへ駆けていく。
湯気の立つバスルームのなかで、ほんの数十秒だけ立ったまま目を閉じて、現実に戻っていく。眠りは細切れに引き裂かれ、昼と夜の境目は、溶けて消えてゆきました。
自分がいま空腹なのか、眠いのか、絶望しているのか、それとも泣きたい気分なのか。
その区別さえ、つかなくなる瞬間がありました。
世の中には、「産後は幸せいっぱい」という、やわらかなイメージがあります。
もちろん、娘の寝顔を見つめる夜は、言葉にならないほど、愛おしい。それは、まぎれもない本当のことです。
けれど、それと同時に、「自分という一人の人間のアイデンティティ」が、まるでどこかへ仕舞い込まれて、外からがんじがらめに鍵をかけられてしまったような感覚も、あったのです。
だから、気がついた時には、わたしは、元のわたしではもう、いられなくなっていました。
苦しかったのは、「たまには、一人になりたい」と願う気持ちそのものに、罪悪感を覚えてしまうことでした。
母親失格かもしれないけれど、愛おしい娘がいるのに、それなのに、ほんの少しだけでいいから、自分だけの時間がほしいと思う気持ちも本音でした。
子どもがいなくても、例えば、仕事をしている方なら、同じ感覚を、別の形で知っているはずです。
締め切りが、複数、折り重なってくる...対応すべきことが、自分の処理できる容量を、超えていく。
誰もいない深夜のオフィスや、家族が寝静まった部屋で、青白い画面に向かい続ける夜。頑張っているのに、頑張れば頑張るほど、自分が、じわじわとにじんで、ぼやけていくような。
終電を逃して、ひとり、コンビニの白い灯りの下で、温かいだけの食事を、立ったまま胃に流し込む。
SNSを開けば、同世代の誰かの、輝いて見える穏やかな毎日が、流れてくる。比べるつもりなんてないのに、心の底が、すうっと冷えていく。
「何をやっているんだろう」。
誰にも言えないその言葉を、すっと飲み込んで、明日のために、一生懸命、眠ろうとする。そうして、いつしかこう思うのです。「何のために、こんなに走っているんだっけ」と。
忙しさというのは、ただ「時間がない」ということではないのです。
日々の忙しさが、本当に奪っているもの。
それは...「自分が、自分である時間」そのものなのです。
そしてそれを失ったまま走り続けると、人はある日、音もなく、静かに、壊れ始めます。
わたしも、そんな入り口に、立っていました。
Chapter 02 ── バスタブという、たったひとつの聖域
転機は、娘が生後3ヶ月前後になった頃に、そっと訪れました。
ほんの少しだけ、夜にまとまって眠ってくれる時間が、出てきたのです。それと同時に、決まった寝る時間も少しずつ定まってきました。
その「娘が眠っているあいだの、わずかな隙間」を、わたしはどう使うべきか...
ふと、考えるようになりました。
独身時代のように、自由じゃないからこそ「時間ならいくらでもあるのだから好きなことをやってから寝よう」という感覚は、すでに過去のものでした。
自分が寝るまでの、限られた夜のわずか5-6時間を、一体どう過ごすのかについて、真剣に考える必要がありました。
とにかく、その当時、とにかく疲れていたんだと思います。
だからこう思いました。たとえ15分でもいい。
少しでもいいから、自分自身を取り戻す時間がほしい、と。
最初に試したのは、いちばん手軽な方法でした。
配信ドラマを息抜きに少しだけ、観ること。
でも、それでは、まったく足りなかったのです。何かが違いました。
画面のなかで物語が動いていても、わたしの頭の片隅では、「次にやるべきこと」のリストが、ずっと点滅し続けていました。
もちろん配信ドラマを見ていても、膝の上にはいつもパソコンがあります。
5分見てはパソコンの作業をして...。
誰もが目を離せないシーンを観ているのに、心は少しもほどけないし、面白いと思う感覚も感じなくなっていました。
むしろ、あとに残るのは、「なんか、かえって疲れたな」という、後ろめたさだけ。
そのとき、はっきりとわかりました。
わたしに必要だったのは、気を紛らわすことではなかった。
気晴らしというのは、ふしぎなもので、終わったあとに、なぜか少しだけ、疲れが増しています。
情報を浴びることは、たとえそれが「娯楽」であっても、脳にとっては、「インプット」だからなのでしょう。
わたしが渇望していたのは、インプットの方では、なかった。
その、まったく逆。すべてを、断ち切ることでした。
本当に欲しかったのは、自分の役割を、いったん、全部、忘れられる場所でした。
母であることも、仕事のことも、代表であることも、娘であることもやるべきタスクのことも。
すべてを扉の外に置いてきて、何も求められず、ただの一人の人間に戻れる空間。
情報からも、責任からも、物理的に切り離される時間。
そして、それが叶う場所は、この家のなかに、たったひとつだけ、ありました。バスタブの中です。
はじめて「これだ」と思った日のことを、いまでも覚えています。
40度くらいの熱すぎないお湯に、肩までゆっくりと身を沈めた瞬間。
外の世界の音や蓄積していたプレッシャー、ストレスが、ふっと、潮が引くように遠のいていったのです。
湯気で視界がやわらかく曇り、肌をお湯が包んでいく。手を伸ばしても、ここでは何もできない。
だからこそ、何もしなくていい。スマホは湯気でまともに操作できないから作業をする気にもならない。
お湯のなかでは、誰も、わたしを呼ばなかった。
わたしは、はじめて、ふうっと、長い息を吐きました。
その瞬間に、気づいたのです。
わたしは、一日のあいだ、ずっと、息を詰めていたのだ、と。
肩は、耳の近くまで、ぐっと上がったまま。奥歯を、知らず知らず、噛みしめていた。
誰かのために気を張り続けるということは、こんなにも、身体を、こわばらせるものなのだ、と。
お湯のなかで、そのこわばりが、ひとつ、またひとつと、ほどけていく。
湯がやさしく揺れて、その揺れに、身体ごと、ゆだねていく。あれほどうるさかった頭のなかの声が、少しずつ、少しずつ、遠ざかっていく。
わたしは、このまま、何分でも、ここにいられる気がしました。
もちろん、娘がまだ小さいうちは、ベビーモニターを軽く見ながら、半分耳をすませながらの、落ち着かない夜もありました。
けれどいまは、夜も少しずつ眠ってくれるようになって、わたしはようやく、その15分を、自分のためだけに「楽しめる」ようになったのです。
たった、15分。
けれどその15分が、長い一日のなかで、わたしを「わたし」に戻してくれる、たったひとつの聖域になりました。
世界中の文明が、なぜ「水」を、清めの象徴にしてきたのか。古代の人々が、なぜ沐浴を、神聖な儀式として大切にしてきたのか。
わたしは、バスルームの中で、その理由を、身体の芯から、理解した気がしたのです。
水に沈むという行為は、身体の汚れを落とす行為ではありません。
一日のあいだに、知らず知らず身にまとってしまった、目に見えない「何か」。
他人の期待と重圧、逃げられない責任、自分への失望...そんなものを静かに、お湯に溶かして、浄化する行為なのだと。
Chapter 03 ── 眠れない夜と、わたしが見つけた「豊かさ」の正体
もうひとつ、どうしても打ち明けておきたいことがあります。
産後しばらく経って、半年に近づいてきた頃。
いえ、本当のことを言えば、日によっては、まだ完全には解消できていない時もありますが、わたしは、ある壁に、何度もぶつかっていました。
夜、ベッドに入っても、まったく眠れないのです。
何時間かはわかりません。軽く3時間くらいでしょうか。
想像してみてください。
身体は、もうくたくたです。一日中動き回って、瞼は重いし、体も鉛のように重い。さあ寝よう、と目を閉じる。
なのに、頭のなかには、まだ明るい照明だけが、煌々と灯ったまま、どうしても消えてくれない、そしてぐるぐると仕事のアイデアや、やり残したことが浮かんでくる。抱き枕や、使い慣れた枕、色々なアイテムを使って色々な寝相にしてみたり、寝返りをしてもこれだというポジションが見つからない。
30分。1時間。
ひどい夜には、横になってから3時間、ただ闇のなかで目を見開いて、ただただ、時計の数字が変わっていく感覚を感じていました。
明日も仕事があって色々な意思決定をしないといけないのに、早く寝なきゃいけないのに。焦れば焦るほど、眠りは指のあいだから、するりと逃げていくようでした。
育児のプレッシャーと、仕事のプレッシャーが、一度に押し寄せて、わたしが処理できる容量を、超えてしまった時期でした。
脳が、オーバーワークのまま、空回りし続けているのです。
アクセルとブレーキを、同時に、力いっぱい踏み込んでいるような感覚でした。
そして、眠れなかった夜の、次の朝は、決まって、最悪でした。
起きた瞬間から、もう、だるい。
瞼を開けた瞬間から、やる気が、湧いてこない。
その嫌な重たさを、濡れたボロ雑巾のように引きずったまま、一日が始まる。心に余裕がないから、些細なことでイライラして、また自己嫌悪に陥って。そうして夜になると、眠れない。
悪循環が、出口のない回廊のように、ぐるぐると、回り続けるのです。
そのとき、わたしは、骨身に染みて、悟りました。
わたしにとって、睡眠は、何ものにも代えがたい、いちばん大切なものなのだ、と。
世のなかには、こんな考え方が、根強く残っています。「成功したければ、睡眠を削れ」と。
3,4時間睡眠で走り続ける、というような武勇伝も語られています。
お金を稼ぐために、まず最初に、「眠る時間を犠牲にする」という生き方。
でも、わたしは、はっきりと思うのです。
それは、本当の豊かさとは違う、と。
心から「すごい」と憧れるのは、1日に7時間も、8時間、たっぷりと眠って、それでいて、ちゃんと結果を出している人です。
眠りを犠牲にせず、自分を大切にしながら、なおクリエイティブなことを続けている人。
そして、世界で本物を生み出し続けている人たちの多くは、実は、そういう生き方をしているように思えてならないのです。
あえて名前は伏せますが、この国に生きる人なら、誰もが一度は、その歌声を耳にしたことがある、孤高のシンガーソングライター。
彼は、創作のために、一日に10時間も眠るのだと言われています。
あるいは、世界じゅうのスタジアムを満員に埋め尽くし、いまや「ビリオネア」とも称される、あのアメリカの歌姫。
彼女もまた、過酷なツアー以外の時は、8時間以上の睡眠と、深く休む時間を、何よりも大切にしていると語られています。
彼らは、眠りを削って、心身をすり減らしながら、何かをひねり出しているのではない。
その逆なのです。
たっぷりと眠り、深く休むからこそ、誰にも真似のできない発想や、世界を震わせる作品が、その人の奥底から、こんこんと湧き出してくる。
思い返してみてください。
あなたにも、きっと、あったはずです。
たまたま、ぐっすりと眠れて、深く休めた、翌朝のこと。
カーテンの隙間から差し込む光が、いつもより、やわらかく見える。同じはずのコーヒーが、なぜか、おいしく感じる。
昨日まで、あんなに重くのしかかっていた悩みが、「まあ、なんとかなるかもな」と、ふっと軽くなっている。
家族や、他人にも、優しくなれる。
何ひとつ、状況は変わっていないのに....変わったのは、自分を満たせていたか、どうか。ただ、それだけ。
休息は、逃げでも、怠けでも、ありません。
休息こそが、明日のあなたを、いちばん遠くまで連れていく、いちばん力強い、推進力なのです。
これは、けっして、世界で活躍する創作者だけの話ではありません。
経営に携わるわたし自身、仕事のなかでいちばん大切にしているのは「ディープワーク」です。
いわゆる、深く集中する時間です。
分析や、改善案の検討、コンテンツ作成、商品開発のアイデア、機能の開発についての要件定義作成、これら全ては、一定の集中が必要です。
そのときにしか、降りてこない発想がある。
こうして一本の文章を綴ること、ひとつのコンテンツを生み出すことすら、心が散らかったままでは、決して、いいものにはなりません。
細切れの意識のなかで、極限状態で、傑作を生める人も世界には、いるのかもしれない。
けれど、わたしを含む多くの人にとって、それは、あまりにも非現実的なことだと思うのです。だから、声を大にして言いたい。
睡眠こそが、豊かさの象徴である。
そして、自分の眠りに、自分のための静かな時間に投資することは、けっして贅沢でも、わがままでもなく、人生でいちばん尊い投資のひとつなのだ、と。
枕に、何万円かけたっていい。
寝具を、何十万かけて、根本から見直したっていい。
心と身体が、芯から満たされていれば、人は、抱えていた悩みを手放せるし、もう一度、前を向けるし、もう一度新しいものを、生み出していける自信が芽生えるのです。
わたしは、本気で、そう信じています。
『Midnight Ritual 01Deep Rest』は、そんな信念から生まれた商品でもあります。
これは、あなたに、「自分の時間を大切にすることを、どうか自分に許してあげて」と、そっと差し出す、わたしからあなたへの応援のお手紙のようなものなのです。
Interlude ── わたしたちは「何もしない」が、できない
少し立ち止まって、考えてみて欲しいのです。
あなたは、最後に「ただ、ぼーっとしていた時間」を、いつ過ごしたでしょうか。
もちろんスマホも見ず、テレビもつけず、誰とも話さず、何の目的もなく、ただ、コーヒーやお茶を飲みながら、窓の外をながめていた時間。
……思い出せない方が、ほとんどではないでしょうか。
わたしも、そうでした。
気づけば、移動中すらポケットから、あの小さな板を取り出している。エレベーターを待つあいだも、お湯が沸くのを待つあいだも、手持ち無沙汰の「すきま」が一秒でも生まれると、わたしたちの指は、反射のように、スマホ画面を求めてしまう。
わたしたちは、もう、「何もしない」が、できなくなっているのです。
考えてみれば、これは、恐ろしいことです。
人類の歴史の、ほとんどの時間において、夜は、ただ、暗かった。
日が沈めば、人は、火のそばで、ぼんやりと過ごすしかありませんでした。何もすることがない時間、頭を空っぽにする時間が、毎晩、たっぷりと、約束されていた。
ところが、現代はどうでしょう。夜さえも煌々と明るく、無限のコンテンツが、24時間、わたしたちの注意を奪い合っている。
世界中の「もっと頑張っている誰か」「もっと充実している誰か」の姿が、手のひらのなかで、絶え間なく流れていく。
眠る直前まで、脳は、洪水のような情報を、浴び続けているのです。
そして、ふと立ち止まって休もうとすると、今度は、あの声が聞こえてくる。「こんなことをしている場合じゃない」「もっとやるべきことがあるはず」「休んでいる暇があるならあれをやれこれをやれ」などと。
休むことにすら、罪悪感がつきまとう。
何もしない時間を、「無駄」だと感じてしまう。
いつの間にか、わたしたちは、そんなふうに、自分を追い立てる癖を、身につけてしまいました。
けれど、本当は、逆なのだと思うのです。
「何もしない時間」こそが、人間にとって、いちばん必要な時間なのではないか。
頭を空っぽにして、情報を断ち切って、ただ、目を閉じて、自分の呼吸だけを感じる時間。
その空白があるからこそ、人は、すり減った自分を、もう一度、満たしていける。
『Midnight Ritual』が、たった15分の「お風呂」という、ごくありふれた行為にこだわった理由は、ここにあります。
特別な道具も、広い場所も、長い時間も、いりません。
あなたの家に、すでにある、あのバスタブだけでいい。
そこに、粉をひとさじ溶かすだけで現代の暮らしが奪っていった、あの「何もしない、贅沢な空白」を、もう一度、あなたの手に、取り戻すことができるのですから。
Chapter 04 ── 香りだけが、わたしを連れ戻してくれた
眠れない夜、ひとり苦しんでいたあの頃。
わたしは、ある小さな発見をしました。
眠れる夜と、眠れない夜。
その違いは、いったい何だったのだろう。そう振り返ったとき、ふと、思い当たることがあったのです。
これはあくまで、わたし個人の、ただの感覚の話ですが、横になる前の30分ほど、香りに、そっと包まれていた夜。そんな夜は、不思議と、心が静かになって、深い眠りに落ちた気がするのです。
それは、ラベンダーの香りでした。
それが何かをしてくれたわけではない。
ただ、わたしにとっては、その香りに包まれている時間そのものが、ただ、ただ、「心地よかった」。
胸の奥で、ぴんと張りつめていた糸が、ほんの少し、ふっとゆるんでいくような。そんな、ささやかな感覚。それだけのことでした。
でも、その「それだけのこと」が、当時のわたしには、何にも代えがたく、大切だったのです。
画面を見て、文字を追って、通知音を聞いて、人の声を聞いて、また画面を見て。目と耳は、起きているあいだ、一秒たりとも休む暇がない。
けれど、嗅覚だけは、現代の慌ただしい暮らしのなかで、いちばん静かに、置き去りにされている感覚なのかもしれません。
香りは、ふしぎな感覚で、言葉や思考の関所を、すっと通り越して、もっと、もっと原始的な場所に、直接触れてくる。
理屈ではなく、ただ「ああ、いいな」と、身体で感じてしまう、あの感覚。きっと、あなたにも、覚えがあるはずです。
ある香りを、ふと嗅いだ瞬間に、何年も前の、すっかり忘れていたはずの記憶が、まざまざと蘇る、あの感覚。
香りは、わたしたちの、いちばん深い記憶と、まっすぐに、つながっているのです。だとすれば、と、考えました。
毎晩、同じ香りに包まれながら、自分を取り戻す時間を過ごせたなら。その香りは、いつしか、あなたの脳のなかで、「安心」と「自分だけの聖域」や、眠る前のサインになっていくのではないか。
やがては、その香りを嗅いだだけで、心が、ふっと、静けさを思い出すような。そんな、あなただけの、秘密の暗号に。わたしは、そのとき、思ったのです。
寝る前のバスタブの15分の聖域に、この心地よい香りを、ひとつに、溶かし合わせられたら。
それはきっと、かつてのわたしのように、すり減って、立ち止まってしまった誰かにとって、究極の避難所になるのではないか、と。
そうして、しばらくの間、時間をかけて、生まれたのが、『Midnight Ritual ── 01 Deep Rest』なのです。
Chapter 05 ── なぜ、ここまで処方に取り憑かれたのか
ここからは、少しだけ、つくり手としての、わたしの執着の話をさせてください。最初に、大切なことを、申し上げます。
『Midnight Ritual』は、あくまでも雑貨製品。
つまり、あなたの肌や身体に、とてつもない健康効能をもたらしたり、何かをするための製品ではありません。
だからこそ、わたしは、「何が入っているか」と、まったく同じだけの熱量で、「何が入っていないか」に、こだわりました。
世のなかにあふれる、多くのバス・アイテム。その裏面を、一度じっくりと、ご覧になったことはあるでしょうか。
わたしは、以前、ドラッグストアの棚の前で、立ち尽くしたことがあります。色とりどりの、かわいらしいパッケージ。
「癒し」「リラックス」「やすらぎ」やさしい言葉が、ずらりと並んでいる。けれど、手に取って、その小さな裏面の文字を、目を凝らして読んでいくと。そこには、到底読めない、長いカタカナや合成香料、そして、石油から生まれた成分、合成着色料などの羅列が、びっしりと、続いていてました。
これを、自分がつかるお湯に溶かし込むのか。いつか娘が大きくなったとき、安心して手渡せるのか、
そう思った瞬間、わたしの手は、商品を元の棚へ戻してしまいました。
そういったものの力を借りれば、安く、手早く、それらしいものは、いくらでも作れてしまいます。
わたしは、どうしても、嫌だったのです。
まっさらな、無防備な自分に還る、あの15分。
その湯のなかに、人工的につくられたものと、ケミカルで天然に似せた香りでわざとらしい香りを浮かべる時間。
そんなものを、溶かし込みたくなかった。
そこに沈めるものだけは、できるかぎり、植物が、そのままの姿で差し出してくれたものであってほしかった。
だから『Midnight Ritual』では、決めました。
合成香料は、一滴も使わない。
人工着色料も、保存料も、石油由来の成分も、一切、入れない。 100%ヴィーガン。グルテンフリー。
そぎ落とせるものは、すべてそぎ落とした、シンプルな処方です。
何を選び抜いたのか、その中身の物語を、お話しさせてください。
香りは、オーガニックの精油だけ。
ラベンダー。シダーウッドアトラス。そして、最高級と言われるフランキンセンス。もちろん抽出に、薬剤は使っていません。
合成香料の、人工的に、くっきりと縁取られた匂いとは、まるで別物。
本物の植物から、手間をかけて搾り出された精油の香りには、奥行きがあり、ゆらぎがあり、湯気にのって、ふくよかに広がっていく時間の流れがあります。
ラベンダーの、やわらかく澄んだ立ち上がり。
その奥から、シダーウッドの、雨上がりの森の最奥のような、静かで、ひんやりとした深み。
そして、すべてを包み込むフランキンセンス。
古来、世界じゅうの聖なる儀式で焚かれ続けてきた瞑想的な香煙のニュアンス。
三つの香りが、湯気とともに、ゆっくりと溶け合い、絡み合い、あなたのバスルームを、まるで、夜の祈りの間のような、神聖な空気で満たしていきます。
ミネラルには、希少な、国産エプソムソルトを。
エプソムソルトと、食品レベルの重曹(炭酸水素ナトリウム)を合わせることで、お湯の肌当たりは、角がとれて、まるでベールをまとったような、やわらかな質感へと、姿を変えていきます。
そして、この処方の秘密。
それが、最高級のオーガニックのタピオカフラワーです。
お湯に溶かした、瞬間を、想像してみてください。
透明だった湯が、ふわり、ふわり、まるで白い墨が水に広がるように、白く、やさしく、濁っていく。
あっという間に、湯船いっぱいが、とろりとした、乳白色のヴェールに包まれる。湯面に立ちのぼる湯気さえ、どこか白く、やわらかく見えて...
この、ミルキーな白さは、人工の着色料で、無理やりつくり出した色ではありません。植物から生まれたタピオカデンプンが描き出す、どこまでも自然な、白。
あなたを、そっと日常の輪郭の外側へと、連れ出してくれる、魔法のような一さじです。
仕上げに、NONGMO(非遺伝子組み換え)のクエン酸と、これもNONGMOのビタミンC。 水そのものの質を、静かに、ていねいに整え、湯あたりを、より穏やかなものへと導くための、最後の、ひとつまみ。
これらのナチュラルな成分だけです。
わたしは、妥協を、しませんでした。
将来の自分の娘のために、自分の身の回りの大切な人にもギフトできるように。そして、少し前の自分のように...
すっかりすり減ってしまった、顔も知らない誰かのために、心の底から安心して、湯に溶かし込めるものでなければ、ならなかったからです。
手を抜くことが、わたしには、どうしてもできなかったのです。
そして、もうひとつ。わたしが、この処方に込めた、ひそかな願いがあります。
遠い昔、まだ、いまのような便利な薬や化粧品が、なかった時代に、人々は、「アポセカリー」と呼ばれる調剤師のもとを、訪ねていました。
薄暗い店の棚には、無数の小瓶が並び、乾いた薬草と、樹脂と、鉱物の香りが、満ちている...調剤師は、その人の様子を静かに見て、植物や鉱物を、ひとつ、またひとつと選び、調合していく。
「物の売り買い」ではなく、ひとつの、神聖な儀式のような空間だったそうです。
わたしは、『Midnight Ritual』を、そんな、現代のアポセカリーのような存在にしたかったのです。
大地が、何億年もかけて結晶させたミネラル。
植物が、太陽の光を浴びて、その身に蓄えた香りと力。人工の力に頼らず、地球と植物が、そのまま差し出してくれたものだけを、ていねいに調合する。藍色の、どこか神秘的な佇まいのパッケージにも、その想いを、込めました。
「全ての人に、オーガニックな暮らしを」。
それは、特別な誰かのための、ラグジュアリーな、ライフスタイルのことでは、ありません。
一日の終わりに、自分をいたわる15分を持つこと。
自分の身体と心に、本物だけを、そっと選んであげること。
ささやかで、確かな積み重ねこそが、人生の質を、静かに、底上げしていくのだと、信じているのです。
Chapter 06 ── The 15-Minute Escape ── あなただけの儀式の、つくりかた
ここからは、あなた自身の、15分の話を、しましょう。
『Midnight Ritual』の使いかたに、厳密なルールは、ありません。
けれど、わたしが心から「いちばん豊かだ」と感じている、ひとつの過ごしかたを、そっと、お伝えさせてください。
まず、お湯は、40℃くらいに。
熱めが好きな方は、41℃でも構いません。
私は最初は40℃にしてゆったりとつかり、最後の方は温まるため、41℃に温度を上げることもあります。
熱すぎず、ぬるすぎず、身体が、ゆっくりとほどけていくのに、ちょうどいい温度です。
大さじ3〜4杯ほどのパウダーを、好きな分だけ、すくって、湯のなかへ。
さらさらと、白い粉が、湯に落ちていく。それと同時に、ラベンダーと、シダーウッドと、フランキンセンスの香りが、立ちのぼる湯気にのって、ふわりと、あなたを包み込む。
この瞬間が、リチュアルの、はじまりの合図です。
つぎに、おすすめの方法として、照明を、落とします。
完全に落とすのではなく防水ポータブルの間接照明か、洗面所の小さな灯りはつけておいてください。
ここは、ささやかで大切なこだわりです。
視界から、強い光が消えると、それだけで、世界はふっと、内側に向かって、静かに閉じていきます。
刺激が消えたとき、ようやく、あなたの神経は、ほんとうの意味で、ひとりになれるのです。スマホは、持ち込んでも、持ち込まなくても、その時の気分で、どちらでも、かまいません。
スマホを使う場合、瞑想の音楽や、静かなBGMだけを流して、目を閉じて、ただ、15分間、乳白色の湯のなかに、身をゆだねるといいでしょうい。
(ただし、くれぐれも、そのまま眠ってしまわないように笑)
香りに包まれて、目を閉じていると、不思議なことが、起こります。最初に、気づくのは、温度です。
40℃の湯が、足の先から、ふくらはぎ、太もも、お腹、胸、肩へと、じんわりと、ゆっくり、染みのぼってくる。
冷えて、こわばっていた身体の、いちばん奥の力みが、ひとつ、またひとつと、ほどけて、湯に、溶け出していくのがわかる。
つぎに、香りが訪れます。
はじめに、ラベンダーが、やわらかく、ふわりと立ちのぼる。少し遅れて、その奥から、ウッディーで落ち着いた、森の匂いがやってくる。そして、いちばん最後に、すべてを静かに包み込むように、フランキンセンスの、神聖な香煙が、たちこめる。
呼吸を、一回するたびに胸の奥まで、深く、深く、満ちていく。
聞こえるのは、ときおり、湯がぴちゃりと揺れる、その音だけ。
薄目を開ければ、間接照明の、ゆらめく灯りが、乳白色の湯面に反射して、天井に、やわらかな模様を描いている。世界には、もう、あなたと、このお湯しか、いない。
頭のなかで、ずっと点滅し続けていた、あなたを追いかける無数のタスクの通知が、ひとつ、またひとつと、消えていく。
未来のことへの、漠然とした不安や、雑念
それらが、白い湯に、ゆっくりと溶けて、輪郭を失っていく。
最後に、ここが、いちばん、大切なところなのですが、わたしは、この時間を、「○○禁止」という、窮屈なルールで、縛りたくないのです。
バスタイムは、我慢の時間でも、修行の時間でも、ありません。あなたが、心の底からワクワクできる、あなただけの、自由な時間なのです。
疲れ果てて、ただ目を閉じて、何も考えずにいたい夜なら、そうすればいいし、無性に腹の立つことがあって、思いきりデトックスしたい夜なら、声を出して笑えるような、くだらない動画を観たって、いいのです。
続きが気になっている恋愛リアリティーショーがあるのなら。
その夜くらいは、湯のなかで、その世界に浸ったってもいい。
でも、たったひとつだけ、約束してほしいことがあります。
今日まで、一日じゅうまとっていた、重たい鎧と、「現実世界のタスク」だけは、バスルームの扉の、外に置いてきてください。
仕事のこと・家のこと・育児のこと・介護のこと・明日の段取り。
誰かへの、終わらない心配。
15分間では解決しない「考えごと」や「悩みごと」だけは、どうか、この聖域に、持ち込まないで欲しいのです。
それ以外のことなら、何をしたって、構いません。
この15分は、まるごと、ぜんぶ、あなたのもの。
誰のためでもない、あなたが、今日、いちばんやりたい気分のことを、どうか、思いきり、許してあげてください。
湯気のなかで、香りに包まれながら、あなたは少しずつ、重ねてきた役割を、一枚、また一枚と、脱いでいきます。
誰かの期待でも、誰かの評価でもない。
ただの、あなた。
生まれたときから、ずっとあなたの真ん中にいた、いちばん奥の、まっさらな、あなたへと還っていく。
いつもより時間に余裕のある夜や、週末は温度を途中から少しだけぬるめにして、30分-35分でも大丈夫です。
そして、最後にお湯を抜く。
乳白色のお湯が、渦を巻きながら、あなたが今日脱ぎ捨てた、すべてのものとともに、ゆっくりと、流れていく。
静かに音を聞きながら、湯船から立ち上がったあなたは、きっと、ほんの少しだけ自分という人間の、輪郭を、取り戻しているはずです。
身体には、まだ、アロマのほのかな香りが、残っている。
頬が、ほんのりと、火照っている。
肩から、力が、すっかり抜けている。さっきまで、あんなに忙しく回っていた頭の中が、いまは、静かです。
「おつかれさま」声には出さずに、自分に、そう言ってあげられる気がする。
たった15分前の自分とは、なんだか、別人のよう。
明日の予定も、抱えている問題も、何ひとつ、変わっていないのに、それでも、あなたのなかの「中心」が、すうっと、元の場所に、戻っている。
これが、Disconnect to Reconnect。
「いったん、すべてから切り離すことで、ほんとうの自分と、もう一度、つながる」。
Chapter 07 ── そして、明日の、あなたへ
ひとつ、お伝えしておきたいことがあります。
この15分は、その夜だけの、魔法では、ないということです。
今夜、あなたが、鎧を扉の外に置いて、乳白色の湯に沈んだとして。
突然、明日からの人生が、劇的に変わるわけでは、ないかもしれません。
けれど、毎晩、たとえ短い15分でも、自分のためだけの聖域に還る、という習慣。「わたしには、わたしのための時間を持つ価値がある」と、自分に許してあげる、という小さな選択が取れるようになったと思えばいかがでしょうか。
それが、一夜、また一夜と、静かに積み重なっていったとき。
あなたと、あなた自身との関係が、少しずつ、変わっていくのを、感じるかもしれません。
朝、目を覚ましたときの、世界の見えかたや、何かに追われているときの、心のゆとり。
誰かに優しくできる、余白。
家族・両親・パートナー・子どもとの関係性。
それは、あなたが、自分自身を、ちゃんと大切にできている、何よりの証です。
自分を満たした人だけが、まわりの人を、ほんとうの意味で、満たすことができるのです。
Epilogue ── これは、あなたへの、招待状です
『Midnight Ritual ── 01 Deep Rest』。
そっと添えた「01」には、ささやかな意味を、込めています。
夜には、まだ、いくつもの表情が、あるはずだから。
Deep Rest―深い、静けさのつぎに、どんな夜が続いていくのか。
それは、まだ、実は、わたし自身にも、わかりません。けれど、この物語が、たった一夜で、終わるものでは、ないということだけ、どうか、そっと、覚えておいていただけたら、嬉しいのです。
自分の眠りに、自分のための静かな時間に投資することは、人生で、最も正しい投資のひとつだと、わたしは、信じています。
一日の終わりの、たった15分。
自分を取り戻すための、聖域。
そこに、それだけの価値があるのだと、どうか、あなた自身に、許してあげてほしいのです。
そして、もうひとつは。
あなたの、大切な人への、贈りものとしても。
頑張りすぎている、親友や、いつも、誰かのために走り続けている、お母さん。深夜まで、ひとり働いている、あの人はいませんか?
「ちゃんと休んでね」
ありきたりな言葉は、忙しい人に届きません。
けれど、この、乳白色の15分は。言葉のかわりに、その人を、そっと、現実の外側へと、連れ出してくれるかもしれない。
「今日まで、本当に、よく頑張ったね」。そんな気持ちを、まるごと託せる。そんな贈りものに、わたしは、したかったのです。
くたくたで帰宅した、あの人が、ポストに入っていた小さな包みを開ける。なかには、神秘的なパッケージと、あなたからの、短いメッセージ。「たまには、ぜんぶ忘れる夜を」。
その夜、その人は、ずっとシャワーだったかもしれない。でも、はじめて、自分のためだけにお湯を張ってくれるかもしれません。白く濁っていく湯を見つめながら、ふと、あなたのことを思い出して、少しだけ、泣いてしまうかもしれません。
物ではなく、「あなたを大切に思っている」という、その気持ちそのものを、贈る。わたしは、『Midnight Ritual』を、そういう存在にしたかったのです。
最後に、もう一度だけ、あなたに、問いかけさせてください。
あなたは、昨日、自分のために、何分使えたでしょうか。
もし、その答えが「ゼロ」だったとしても、どうか、責めないでください。それくらい、あなたは、毎日を、精いっぱい、生き抜いているということなのだから。
ようこそ、Midnight Ritual へ。
あなたのためだけの15分は、もう、あなたのために、用意できています。
私が欲しかったのは、15分間、合法的に世界をシャットダウンする時間でした。
世間には「丁寧な暮らし」や「セルフケア」、「自分を大切に」などという、耳ざわりの良い言葉ばかりが、溢れています。
でも朝から晩まで複数の役割を切り替えながら全力で走り続けている現代人、中でも家事育児・仕事を両立しているような、ワーキングマザー達にとってはもはや、そんな正論は「思うようなキラキラした生活をできていない自分を責める言葉」になりかねないと思いました。
私自身、産後の極限状態のなかで、5分のシャワーや一人きりになれるトイレの中の時間すら贅沢に感じた時期もあるほどでした。
脳がオーバーワークのまま空回りし、ベッドに入っても3時間以上眠れない悪循環。
次の日も頭がモヤモヤしているスッキリしない朝。
そこで骨身に染みて悟ったのは、私たちに必要なのは気を紛らわす、いわゆる映画やドラマのような「インプット」ではなく、すべての情報を断ち切る「空白の時間」だということです。
『Midnight Ritual 01 Deep Rest』は、かつての私のように、すり減り、立ち止まってしまった誰かのためのご褒美として処方を組み上げました。
肌に触れるお湯に不自然なケミカルも混ぜたくなかった。
だからこそ、石油由来成分、合成香料、人工着色料、保存料を一切排除し、て結晶化させたミネラルと、本物の植物の力だけで調合しています。
あなたが「何者でもないたった一人の人間」に還るための、15分間の神聖なリチュアルとして。
自分を労わる余白を持つこと、そして質の良い睡眠のために夜の過ごし方を変えることは、贅沢でも我がままでもなく、明日のあなたを最も遠くまで連れていってくれる、人生で一番大事な投資だと思います。
どうか、すべてを忘れる時間を、自分に許してあげてください。
最初のレビューを書いてみませんか?
正味量| 600g
使用量の目安| 1回あたり約30g〜50gなどお好きな量を、浴槽のお湯(約200L)に溶かし、芳香をお楽しみください。
成分| エプソムソルト、炭酸水素ナトリウム、NONGMOクエン酸、オーガニックタピオカフラワー、NONGMOビタミンC、オーガニック精油:ラベンダー、シダーウッドアトラス、フランキンセンス
Midnight Ritual 01 Deep Rest
真夜中の15分、すべてを忘れるための魔法。
Disconnect to Reconnect — 全ての情報を断ち切り、静かに、自分と繋がる。
Prologue ─ 午前0時。あなたは、まだ起きている。
ふと時計に目を落とすと、午前0時を、とうに回っています。
騒がしかった家中の音も、ようやく静まりました。
聞こえるのは、冷蔵庫の低い唸りと、自分の浅い呼吸だけ。
一日のなかで、はじめて訪れた静けさ。
けれどあなたは、その静けさを味わうかわりに、手のなかの小さな光を見つめています。
スマホの画面が、青白い光を投げかけ続けています。
指は、何を探しているのかもわからないまま、スクロールを続けています。
返さなければいけないメールの連絡。
まだ終わらない仕事。
役所への提出物。
頭のなかでは、無数のタスクが、消し忘れた通知のように、ずっと点滅し続けています。
頭と身体は、鉛のように重い...
なのに、奥のスイッチだけが、どうしても切れてくれない。
そしてふと、気づくのです。
「今日も、私のためだけの時間が、一分も、なかった」と。
朝、目を開けた瞬間から、あなたは誰かのために動いていました。
子どものため、あるいは家族のため。
お客様のため....求められる役割を、ひとつ脱いではまたひとつ、着替えていく。
母の顔、妻の顔、娘の顔、上司の顔、部下の顔。
気づけばあなたは、何枚もの鎧を重ね着したまま、見えない重さにすら、もう慣れてしまっています。
「自分を大切にしよう」
そんな言葉なら、耳にタコができるほど聞きました。
けれど、現実はどうでしょうか。
自分を大切にする時間そのものが、もう、どこにも残されていない。
たった五分の余白さえ、惜しい。
「自分を大切に」という正論が、できない自分を責める鞭になってしまっている。
もしあなたが、今、そんな夜のただ中にいるのなら。
あるいは、あなたが、いつも誰かの相談にばかり乗っていて、自分の弱音だけは、どこにも吐き出せずにいる人なら。
家族を、部下を、友人を、ずっと支え続けてきて、けれど、あなた自身を支えてくれる人だけが、なぜか、いないなら。
どうか、このまま読み進めてください。
これは、深夜まで頑張って働くあなたのための物語です。
いつも誰かを支えていて、いつも温かく自分を支えてくれる人だけがいない、あなたのための物語でもあります。
そして、たった15分で、あなたが「あなた」に還るための、ひとつの小さなリチュアルの話です。
Chapter 01 ── 5分のシャワーすら私には贅沢だった
実は、この物語の出発点は、私自身が、人生でいちばん余裕のなかった夜にあります。
いま、私には、生後5ヶ月半になる娘がいます。
けれど、実のところ、生まれてから最初の1ヶ月、2ヶ月のあいだ...
あの頃のわたしの世界は、それまでとは、まるで別の惑星にいたようでした。
「産後のことは思い出せない」と皆言うけれど、確かに生後5ヶ月半の今、すでに思い出すことが難しいことがたくさんあることに、気がつきます。睡眠不足だったからかもしれません。
トイレに行く時間さえ、まともに取れない。
シャワーを浴びられるのは、よくて5分から10分。
髪を乾かす時間すら惜しくて、雫の落ちる頭のまま、ベビーモニターを見ながら、泣き声のするほうへ駆けていく。
湯気の立つバスルームのなかで、ほんの数十秒だけ立ったまま目を閉じて、現実に戻っていく。眠りは細切れに引き裂かれ、昼と夜の境目は、溶けて消えてゆきました。
自分がいま空腹なのか、眠いのか、絶望しているのか、それとも泣きたい気分なのか。
その区別さえ、つかなくなる瞬間がありました。
世の中には、「産後は幸せいっぱい」という、やわらかなイメージがあります。
もちろん、娘の寝顔を見つめる夜は、言葉にならないほど、愛おしい。それは、まぎれもない本当のことです。
けれど、それと同時に、「自分という一人の人間のアイデンティティ」が、まるでどこかへ仕舞い込まれて、外からがんじがらめに鍵をかけられてしまったような感覚も、あったのです。
だから、気がついた時には、わたしは、元のわたしではもう、いられなくなっていました。
苦しかったのは、「たまには、一人になりたい」と願う気持ちそのものに、罪悪感を覚えてしまうことでした。
母親失格かもしれないけれど、愛おしい娘がいるのに、それなのに、ほんの少しだけでいいから、自分だけの時間がほしいと思う気持ちも本音でした。
子どもがいなくても、例えば、仕事をしている方なら、同じ感覚を、別の形で知っているはずです。
締め切りが、複数、折り重なってくる...対応すべきことが、自分の処理できる容量を、超えていく。
誰もいない深夜のオフィスや、家族が寝静まった部屋で、青白い画面に向かい続ける夜。頑張っているのに、頑張れば頑張るほど、自分が、じわじわとにじんで、ぼやけていくような。
終電を逃して、ひとり、コンビニの白い灯りの下で、温かいだけの食事を、立ったまま胃に流し込む。
SNSを開けば、同世代の誰かの、輝いて見える穏やかな毎日が、流れてくる。比べるつもりなんてないのに、心の底が、すうっと冷えていく。
「何をやっているんだろう」。
誰にも言えないその言葉を、すっと飲み込んで、明日のために、一生懸命、眠ろうとする。そうして、いつしかこう思うのです。「何のために、こんなに走っているんだっけ」と。
忙しさというのは、ただ「時間がない」ということではないのです。
日々の忙しさが、本当に奪っているもの。
それは...「自分が、自分である時間」そのものなのです。
そしてそれを失ったまま走り続けると、人はある日、音もなく、静かに、壊れ始めます。
わたしも、そんな入り口に、立っていました。
Chapter 02 ── バスタブという、たったひとつの聖域
転機は、娘が生後3ヶ月前後になった頃に、そっと訪れました。
ほんの少しだけ、夜にまとまって眠ってくれる時間が、出てきたのです。それと同時に、決まった寝る時間も少しずつ定まってきました。
その「娘が眠っているあいだの、わずかな隙間」を、わたしはどう使うべきか...
ふと、考えるようになりました。
独身時代のように、自由じゃないからこそ「時間ならいくらでもあるのだから好きなことをやってから寝よう」という感覚は、すでに過去のものでした。
自分が寝るまでの、限られた夜のわずか5-6時間を、一体どう過ごすのかについて、真剣に考える必要がありました。
とにかく、その当時、とにかく疲れていたんだと思います。
だからこう思いました。たとえ15分でもいい。
少しでもいいから、自分自身を取り戻す時間がほしい、と。
最初に試したのは、いちばん手軽な方法でした。
配信ドラマを息抜きに少しだけ、観ること。
でも、それでは、まったく足りなかったのです。何かが違いました。
画面のなかで物語が動いていても、わたしの頭の片隅では、「次にやるべきこと」のリストが、ずっと点滅し続けていました。
もちろん配信ドラマを見ていても、膝の上にはいつもパソコンがあります。
5分見てはパソコンの作業をして...。
誰もが目を離せないシーンを観ているのに、心は少しもほどけないし、面白いと思う感覚も感じなくなっていました。
むしろ、あとに残るのは、「なんか、かえって疲れたな」という、後ろめたさだけ。
そのとき、はっきりとわかりました。
わたしに必要だったのは、気を紛らわすことではなかった。
気晴らしというのは、ふしぎなもので、終わったあとに、なぜか少しだけ、疲れが増しています。
情報を浴びることは、たとえそれが「娯楽」であっても、脳にとっては、「インプット」だからなのでしょう。
わたしが渇望していたのは、インプットの方では、なかった。
その、まったく逆。すべてを、断ち切ることでした。
本当に欲しかったのは、自分の役割を、いったん、全部、忘れられる場所でした。
母であることも、仕事のことも、代表であることも、娘であることもやるべきタスクのことも。
すべてを扉の外に置いてきて、何も求められず、ただの一人の人間に戻れる空間。
情報からも、責任からも、物理的に切り離される時間。
そして、それが叶う場所は、この家のなかに、たったひとつだけ、ありました。バスタブの中です。
はじめて「これだ」と思った日のことを、いまでも覚えています。
40度くらいの熱すぎないお湯に、肩までゆっくりと身を沈めた瞬間。
外の世界の音や蓄積していたプレッシャー、ストレスが、ふっと、潮が引くように遠のいていったのです。
湯気で視界がやわらかく曇り、肌をお湯が包んでいく。手を伸ばしても、ここでは何もできない。
だからこそ、何もしなくていい。スマホは湯気でまともに操作できないから作業をする気にもならない。
お湯のなかでは、誰も、わたしを呼ばなかった。
わたしは、はじめて、ふうっと、長い息を吐きました。
その瞬間に、気づいたのです。
わたしは、一日のあいだ、ずっと、息を詰めていたのだ、と。
肩は、耳の近くまで、ぐっと上がったまま。奥歯を、知らず知らず、噛みしめていた。
誰かのために気を張り続けるということは、こんなにも、身体を、こわばらせるものなのだ、と。
お湯のなかで、そのこわばりが、ひとつ、またひとつと、ほどけていく。
湯がやさしく揺れて、その揺れに、身体ごと、ゆだねていく。あれほどうるさかった頭のなかの声が、少しずつ、少しずつ、遠ざかっていく。
わたしは、このまま、何分でも、ここにいられる気がしました。
もちろん、娘がまだ小さいうちは、ベビーモニターを軽く見ながら、半分耳をすませながらの、落ち着かない夜もありました。
けれどいまは、夜も少しずつ眠ってくれるようになって、わたしはようやく、その15分を、自分のためだけに「楽しめる」ようになったのです。
たった、15分。
けれどその15分が、長い一日のなかで、わたしを「わたし」に戻してくれる、たったひとつの聖域になりました。
世界中の文明が、なぜ「水」を、清めの象徴にしてきたのか。古代の人々が、なぜ沐浴を、神聖な儀式として大切にしてきたのか。
わたしは、バスルームの中で、その理由を、身体の芯から、理解した気がしたのです。
水に沈むという行為は、身体の汚れを落とす行為ではありません。
一日のあいだに、知らず知らず身にまとってしまった、目に見えない「何か」。
他人の期待と重圧、逃げられない責任、自分への失望...そんなものを静かに、お湯に溶かして、浄化する行為なのだと。
Chapter 03 ── 眠れない夜と、わたしが見つけた「豊かさ」の正体
もうひとつ、どうしても打ち明けておきたいことがあります。
産後しばらく経って、半年に近づいてきた頃。
いえ、本当のことを言えば、日によっては、まだ完全には解消できていない時もありますが、わたしは、ある壁に、何度もぶつかっていました。
夜、ベッドに入っても、まったく眠れないのです。
何時間かはわかりません。軽く3時間くらいでしょうか。
想像してみてください。
身体は、もうくたくたです。一日中動き回って、瞼は重いし、体も鉛のように重い。さあ寝よう、と目を閉じる。
なのに、頭のなかには、まだ明るい照明だけが、煌々と灯ったまま、どうしても消えてくれない、そしてぐるぐると仕事のアイデアや、やり残したことが浮かんでくる。抱き枕や、使い慣れた枕、色々なアイテムを使って色々な寝相にしてみたり、寝返りをしてもこれだというポジションが見つからない。
30分。1時間。
ひどい夜には、横になってから3時間、ただ闇のなかで目を見開いて、ただただ、時計の数字が変わっていく感覚を感じていました。
明日も仕事があって色々な意思決定をしないといけないのに、早く寝なきゃいけないのに。焦れば焦るほど、眠りは指のあいだから、するりと逃げていくようでした。
育児のプレッシャーと、仕事のプレッシャーが、一度に押し寄せて、わたしが処理できる容量を、超えてしまった時期でした。
脳が、オーバーワークのまま、空回りし続けているのです。
アクセルとブレーキを、同時に、力いっぱい踏み込んでいるような感覚でした。
そして、眠れなかった夜の、次の朝は、決まって、最悪でした。
起きた瞬間から、もう、だるい。
瞼を開けた瞬間から、やる気が、湧いてこない。
その嫌な重たさを、濡れたボロ雑巾のように引きずったまま、一日が始まる。心に余裕がないから、些細なことでイライラして、また自己嫌悪に陥って。そうして夜になると、眠れない。
悪循環が、出口のない回廊のように、ぐるぐると、回り続けるのです。
そのとき、わたしは、骨身に染みて、悟りました。
わたしにとって、睡眠は、何ものにも代えがたい、いちばん大切なものなのだ、と。
世のなかには、こんな考え方が、根強く残っています。「成功したければ、睡眠を削れ」と。
3,4時間睡眠で走り続ける、というような武勇伝も語られています。
お金を稼ぐために、まず最初に、「眠る時間を犠牲にする」という生き方。
でも、わたしは、はっきりと思うのです。
それは、本当の豊かさとは違う、と。
心から「すごい」と憧れるのは、1日に7時間も、8時間、たっぷりと眠って、それでいて、ちゃんと結果を出している人です。
眠りを犠牲にせず、自分を大切にしながら、なおクリエイティブなことを続けている人。
そして、世界で本物を生み出し続けている人たちの多くは、実は、そういう生き方をしているように思えてならないのです。
あえて名前は伏せますが、この国に生きる人なら、誰もが一度は、その歌声を耳にしたことがある、孤高のシンガーソングライター。
彼は、創作のために、一日に10時間も眠るのだと言われています。
あるいは、世界じゅうのスタジアムを満員に埋め尽くし、いまや「ビリオネア」とも称される、あのアメリカの歌姫。
彼女もまた、過酷なツアー以外の時は、8時間以上の睡眠と、深く休む時間を、何よりも大切にしていると語られています。
彼らは、眠りを削って、心身をすり減らしながら、何かをひねり出しているのではない。
その逆なのです。
たっぷりと眠り、深く休むからこそ、誰にも真似のできない発想や、世界を震わせる作品が、その人の奥底から、こんこんと湧き出してくる。
思い返してみてください。
あなたにも、きっと、あったはずです。
たまたま、ぐっすりと眠れて、深く休めた、翌朝のこと。
カーテンの隙間から差し込む光が、いつもより、やわらかく見える。同じはずのコーヒーが、なぜか、おいしく感じる。
昨日まで、あんなに重くのしかかっていた悩みが、「まあ、なんとかなるかもな」と、ふっと軽くなっている。
家族や、他人にも、優しくなれる。
何ひとつ、状況は変わっていないのに....変わったのは、自分を満たせていたか、どうか。ただ、それだけ。
休息は、逃げでも、怠けでも、ありません。
休息こそが、明日のあなたを、いちばん遠くまで連れていく、いちばん力強い、推進力なのです。
これは、けっして、世界で活躍する創作者だけの話ではありません。
経営に携わるわたし自身、仕事のなかでいちばん大切にしているのは「ディープワーク」です。
いわゆる、深く集中する時間です。
分析や、改善案の検討、コンテンツ作成、商品開発のアイデア、機能の開発についての要件定義作成、これら全ては、一定の集中が必要です。
そのときにしか、降りてこない発想がある。
こうして一本の文章を綴ること、ひとつのコンテンツを生み出すことすら、心が散らかったままでは、決して、いいものにはなりません。
細切れの意識のなかで、極限状態で、傑作を生める人も世界には、いるのかもしれない。
けれど、わたしを含む多くの人にとって、それは、あまりにも非現実的なことだと思うのです。だから、声を大にして言いたい。
睡眠こそが、豊かさの象徴である。
そして、自分の眠りに、自分のための静かな時間に投資することは、けっして贅沢でも、わがままでもなく、人生でいちばん尊い投資のひとつなのだ、と。
枕に、何万円かけたっていい。
寝具を、何十万かけて、根本から見直したっていい。
心と身体が、芯から満たされていれば、人は、抱えていた悩みを手放せるし、もう一度、前を向けるし、もう一度新しいものを、生み出していける自信が芽生えるのです。
わたしは、本気で、そう信じています。
『Midnight Ritual 01Deep Rest』は、そんな信念から生まれた商品でもあります。
これは、あなたに、「自分の時間を大切にすることを、どうか自分に許してあげて」と、そっと差し出す、わたしからあなたへの応援のお手紙のようなものなのです。
Interlude ── わたしたちは「何もしない」が、できない
少し立ち止まって、考えてみて欲しいのです。
あなたは、最後に「ただ、ぼーっとしていた時間」を、いつ過ごしたでしょうか。
もちろんスマホも見ず、テレビもつけず、誰とも話さず、何の目的もなく、ただ、コーヒーやお茶を飲みながら、窓の外をながめていた時間。
……思い出せない方が、ほとんどではないでしょうか。
わたしも、そうでした。
気づけば、移動中すらポケットから、あの小さな板を取り出している。エレベーターを待つあいだも、お湯が沸くのを待つあいだも、手持ち無沙汰の「すきま」が一秒でも生まれると、わたしたちの指は、反射のように、スマホ画面を求めてしまう。
わたしたちは、もう、「何もしない」が、できなくなっているのです。
考えてみれば、これは、恐ろしいことです。
人類の歴史の、ほとんどの時間において、夜は、ただ、暗かった。
日が沈めば、人は、火のそばで、ぼんやりと過ごすしかありませんでした。何もすることがない時間、頭を空っぽにする時間が、毎晩、たっぷりと、約束されていた。
ところが、現代はどうでしょう。夜さえも煌々と明るく、無限のコンテンツが、24時間、わたしたちの注意を奪い合っている。
世界中の「もっと頑張っている誰か」「もっと充実している誰か」の姿が、手のひらのなかで、絶え間なく流れていく。
眠る直前まで、脳は、洪水のような情報を、浴び続けているのです。
そして、ふと立ち止まって休もうとすると、今度は、あの声が聞こえてくる。「こんなことをしている場合じゃない」「もっとやるべきことがあるはず」「休んでいる暇があるならあれをやれこれをやれ」などと。
休むことにすら、罪悪感がつきまとう。
何もしない時間を、「無駄」だと感じてしまう。
いつの間にか、わたしたちは、そんなふうに、自分を追い立てる癖を、身につけてしまいました。
けれど、本当は、逆なのだと思うのです。
「何もしない時間」こそが、人間にとって、いちばん必要な時間なのではないか。
頭を空っぽにして、情報を断ち切って、ただ、目を閉じて、自分の呼吸だけを感じる時間。
その空白があるからこそ、人は、すり減った自分を、もう一度、満たしていける。
『Midnight Ritual』が、たった15分の「お風呂」という、ごくありふれた行為にこだわった理由は、ここにあります。
特別な道具も、広い場所も、長い時間も、いりません。
あなたの家に、すでにある、あのバスタブだけでいい。
そこに、粉をひとさじ溶かすだけで現代の暮らしが奪っていった、あの「何もしない、贅沢な空白」を、もう一度、あなたの手に、取り戻すことができるのですから。
Chapter 04 ── 香りだけが、わたしを連れ戻してくれた
眠れない夜、ひとり苦しんでいたあの頃。
わたしは、ある小さな発見をしました。
眠れる夜と、眠れない夜。
その違いは、いったい何だったのだろう。そう振り返ったとき、ふと、思い当たることがあったのです。
これはあくまで、わたし個人の、ただの感覚の話ですが、横になる前の30分ほど、香りに、そっと包まれていた夜。そんな夜は、不思議と、心が静かになって、深い眠りに落ちた気がするのです。
それは、ラベンダーの香りでした。
それが何かをしてくれたわけではない。
ただ、わたしにとっては、その香りに包まれている時間そのものが、ただ、ただ、「心地よかった」。
胸の奥で、ぴんと張りつめていた糸が、ほんの少し、ふっとゆるんでいくような。そんな、ささやかな感覚。それだけのことでした。
でも、その「それだけのこと」が、当時のわたしには、何にも代えがたく、大切だったのです。
画面を見て、文字を追って、通知音を聞いて、人の声を聞いて、また画面を見て。目と耳は、起きているあいだ、一秒たりとも休む暇がない。
けれど、嗅覚だけは、現代の慌ただしい暮らしのなかで、いちばん静かに、置き去りにされている感覚なのかもしれません。
香りは、ふしぎな感覚で、言葉や思考の関所を、すっと通り越して、もっと、もっと原始的な場所に、直接触れてくる。
理屈ではなく、ただ「ああ、いいな」と、身体で感じてしまう、あの感覚。きっと、あなたにも、覚えがあるはずです。
ある香りを、ふと嗅いだ瞬間に、何年も前の、すっかり忘れていたはずの記憶が、まざまざと蘇る、あの感覚。
香りは、わたしたちの、いちばん深い記憶と、まっすぐに、つながっているのです。だとすれば、と、考えました。
毎晩、同じ香りに包まれながら、自分を取り戻す時間を過ごせたなら。その香りは、いつしか、あなたの脳のなかで、「安心」と「自分だけの聖域」や、眠る前のサインになっていくのではないか。
やがては、その香りを嗅いだだけで、心が、ふっと、静けさを思い出すような。そんな、あなただけの、秘密の暗号に。わたしは、そのとき、思ったのです。
寝る前のバスタブの15分の聖域に、この心地よい香りを、ひとつに、溶かし合わせられたら。
それはきっと、かつてのわたしのように、すり減って、立ち止まってしまった誰かにとって、究極の避難所になるのではないか、と。
そうして、しばらくの間、時間をかけて、生まれたのが、『Midnight Ritual ── 01 Deep Rest』なのです。
Chapter 05 ── なぜ、ここまで処方に取り憑かれたのか
ここからは、少しだけ、つくり手としての、わたしの執着の話をさせてください。最初に、大切なことを、申し上げます。
『Midnight Ritual』は、あくまでも雑貨製品。
つまり、あなたの肌や身体に、とてつもない健康効能をもたらしたり、何かをするための製品ではありません。
だからこそ、わたしは、「何が入っているか」と、まったく同じだけの熱量で、「何が入っていないか」に、こだわりました。
世のなかにあふれる、多くのバス・アイテム。その裏面を、一度じっくりと、ご覧になったことはあるでしょうか。
わたしは、以前、ドラッグストアの棚の前で、立ち尽くしたことがあります。色とりどりの、かわいらしいパッケージ。
「癒し」「リラックス」「やすらぎ」やさしい言葉が、ずらりと並んでいる。けれど、手に取って、その小さな裏面の文字を、目を凝らして読んでいくと。そこには、到底読めない、長いカタカナや合成香料、そして、石油から生まれた成分、合成着色料などの羅列が、びっしりと、続いていてました。
これを、自分がつかるお湯に溶かし込むのか。いつか娘が大きくなったとき、安心して手渡せるのか、
そう思った瞬間、わたしの手は、商品を元の棚へ戻してしまいました。
そういったものの力を借りれば、安く、手早く、それらしいものは、いくらでも作れてしまいます。
わたしは、どうしても、嫌だったのです。
まっさらな、無防備な自分に還る、あの15分。
その湯のなかに、人工的につくられたものと、ケミカルで天然に似せた香りでわざとらしい香りを浮かべる時間。
そんなものを、溶かし込みたくなかった。
そこに沈めるものだけは、できるかぎり、植物が、そのままの姿で差し出してくれたものであってほしかった。
だから『Midnight Ritual』では、決めました。
合成香料は、一滴も使わない。
人工着色料も、保存料も、石油由来の成分も、一切、入れない。 100%ヴィーガン。グルテンフリー。
そぎ落とせるものは、すべてそぎ落とした、シンプルな処方です。
何を選び抜いたのか、その中身の物語を、お話しさせてください。
香りは、オーガニックの精油だけ。
ラベンダー。シダーウッドアトラス。そして、最高級と言われるフランキンセンス。もちろん抽出に、薬剤は使っていません。
合成香料の、人工的に、くっきりと縁取られた匂いとは、まるで別物。
本物の植物から、手間をかけて搾り出された精油の香りには、奥行きがあり、ゆらぎがあり、湯気にのって、ふくよかに広がっていく時間の流れがあります。
ラベンダーの、やわらかく澄んだ立ち上がり。
その奥から、シダーウッドの、雨上がりの森の最奥のような、静かで、ひんやりとした深み。
そして、すべてを包み込むフランキンセンス。
古来、世界じゅうの聖なる儀式で焚かれ続けてきた瞑想的な香煙のニュアンス。
三つの香りが、湯気とともに、ゆっくりと溶け合い、絡み合い、あなたのバスルームを、まるで、夜の祈りの間のような、神聖な空気で満たしていきます。
ミネラルには、希少な、国産エプソムソルトを。
エプソムソルトと、食品レベルの重曹(炭酸水素ナトリウム)を合わせることで、お湯の肌当たりは、角がとれて、まるでベールをまとったような、やわらかな質感へと、姿を変えていきます。
そして、この処方の秘密。
それが、最高級のオーガニックのタピオカフラワーです。
お湯に溶かした、瞬間を、想像してみてください。
透明だった湯が、ふわり、ふわり、まるで白い墨が水に広がるように、白く、やさしく、濁っていく。
あっという間に、湯船いっぱいが、とろりとした、乳白色のヴェールに包まれる。湯面に立ちのぼる湯気さえ、どこか白く、やわらかく見えて...
この、ミルキーな白さは、人工の着色料で、無理やりつくり出した色ではありません。植物から生まれたタピオカデンプンが描き出す、どこまでも自然な、白。
あなたを、そっと日常の輪郭の外側へと、連れ出してくれる、魔法のような一さじです。
仕上げに、NONGMO(非遺伝子組み換え)のクエン酸と、これもNONGMOのビタミンC。 水そのものの質を、静かに、ていねいに整え、湯あたりを、より穏やかなものへと導くための、最後の、ひとつまみ。
これらのナチュラルな成分だけです。
わたしは、妥協を、しませんでした。
将来の自分の娘のために、自分の身の回りの大切な人にもギフトできるように。そして、少し前の自分のように...
すっかりすり減ってしまった、顔も知らない誰かのために、心の底から安心して、湯に溶かし込めるものでなければ、ならなかったからです。
手を抜くことが、わたしには、どうしてもできなかったのです。
そして、もうひとつ。わたしが、この処方に込めた、ひそかな願いがあります。
遠い昔、まだ、いまのような便利な薬や化粧品が、なかった時代に、人々は、「アポセカリー」と呼ばれる調剤師のもとを、訪ねていました。
薄暗い店の棚には、無数の小瓶が並び、乾いた薬草と、樹脂と、鉱物の香りが、満ちている...調剤師は、その人の様子を静かに見て、植物や鉱物を、ひとつ、またひとつと選び、調合していく。
「物の売り買い」ではなく、ひとつの、神聖な儀式のような空間だったそうです。
わたしは、『Midnight Ritual』を、そんな、現代のアポセカリーのような存在にしたかったのです。
大地が、何億年もかけて結晶させたミネラル。
植物が、太陽の光を浴びて、その身に蓄えた香りと力。人工の力に頼らず、地球と植物が、そのまま差し出してくれたものだけを、ていねいに調合する。藍色の、どこか神秘的な佇まいのパッケージにも、その想いを、込めました。
「全ての人に、オーガニックな暮らしを」。
それは、特別な誰かのための、ラグジュアリーな、ライフスタイルのことでは、ありません。
一日の終わりに、自分をいたわる15分を持つこと。
自分の身体と心に、本物だけを、そっと選んであげること。
ささやかで、確かな積み重ねこそが、人生の質を、静かに、底上げしていくのだと、信じているのです。
Chapter 06 ── The 15-Minute Escape ── あなただけの儀式の、つくりかた
ここからは、あなた自身の、15分の話を、しましょう。
『Midnight Ritual』の使いかたに、厳密なルールは、ありません。
けれど、わたしが心から「いちばん豊かだ」と感じている、ひとつの過ごしかたを、そっと、お伝えさせてください。
まず、お湯は、40℃くらいに。
熱めが好きな方は、41℃でも構いません。
私は最初は40℃にしてゆったりとつかり、最後の方は温まるため、41℃に温度を上げることもあります。
熱すぎず、ぬるすぎず、身体が、ゆっくりとほどけていくのに、ちょうどいい温度です。
大さじ3〜4杯ほどのパウダーを、好きな分だけ、すくって、湯のなかへ。
さらさらと、白い粉が、湯に落ちていく。それと同時に、ラベンダーと、シダーウッドと、フランキンセンスの香りが、立ちのぼる湯気にのって、ふわりと、あなたを包み込む。
この瞬間が、リチュアルの、はじまりの合図です。
つぎに、おすすめの方法として、照明を、落とします。
完全に落とすのではなく防水ポータブルの間接照明か、洗面所の小さな灯りはつけておいてください。
ここは、ささやかで大切なこだわりです。
視界から、強い光が消えると、それだけで、世界はふっと、内側に向かって、静かに閉じていきます。
刺激が消えたとき、ようやく、あなたの神経は、ほんとうの意味で、ひとりになれるのです。スマホは、持ち込んでも、持ち込まなくても、その時の気分で、どちらでも、かまいません。
スマホを使う場合、瞑想の音楽や、静かなBGMだけを流して、目を閉じて、ただ、15分間、乳白色の湯のなかに、身をゆだねるといいでしょうい。
(ただし、くれぐれも、そのまま眠ってしまわないように笑)
香りに包まれて、目を閉じていると、不思議なことが、起こります。最初に、気づくのは、温度です。
40℃の湯が、足の先から、ふくらはぎ、太もも、お腹、胸、肩へと、じんわりと、ゆっくり、染みのぼってくる。
冷えて、こわばっていた身体の、いちばん奥の力みが、ひとつ、またひとつと、ほどけて、湯に、溶け出していくのがわかる。
つぎに、香りが訪れます。
はじめに、ラベンダーが、やわらかく、ふわりと立ちのぼる。少し遅れて、その奥から、ウッディーで落ち着いた、森の匂いがやってくる。そして、いちばん最後に、すべてを静かに包み込むように、フランキンセンスの、神聖な香煙が、たちこめる。
呼吸を、一回するたびに胸の奥まで、深く、深く、満ちていく。
聞こえるのは、ときおり、湯がぴちゃりと揺れる、その音だけ。
薄目を開ければ、間接照明の、ゆらめく灯りが、乳白色の湯面に反射して、天井に、やわらかな模様を描いている。世界には、もう、あなたと、このお湯しか、いない。
頭のなかで、ずっと点滅し続けていた、あなたを追いかける無数のタスクの通知が、ひとつ、またひとつと、消えていく。
未来のことへの、漠然とした不安や、雑念
それらが、白い湯に、ゆっくりと溶けて、輪郭を失っていく。
最後に、ここが、いちばん、大切なところなのですが、わたしは、この時間を、「○○禁止」という、窮屈なルールで、縛りたくないのです。
バスタイムは、我慢の時間でも、修行の時間でも、ありません。あなたが、心の底からワクワクできる、あなただけの、自由な時間なのです。
疲れ果てて、ただ目を閉じて、何も考えずにいたい夜なら、そうすればいいし、無性に腹の立つことがあって、思いきりデトックスしたい夜なら、声を出して笑えるような、くだらない動画を観たって、いいのです。
続きが気になっている恋愛リアリティーショーがあるのなら。
その夜くらいは、湯のなかで、その世界に浸ったってもいい。
でも、たったひとつだけ、約束してほしいことがあります。
今日まで、一日じゅうまとっていた、重たい鎧と、「現実世界のタスク」だけは、バスルームの扉の、外に置いてきてください。
仕事のこと・家のこと・育児のこと・介護のこと・明日の段取り。
誰かへの、終わらない心配。
15分間では解決しない「考えごと」や「悩みごと」だけは、どうか、この聖域に、持ち込まないで欲しいのです。
それ以外のことなら、何をしたって、構いません。
この15分は、まるごと、ぜんぶ、あなたのもの。
誰のためでもない、あなたが、今日、いちばんやりたい気分のことを、どうか、思いきり、許してあげてください。
湯気のなかで、香りに包まれながら、あなたは少しずつ、重ねてきた役割を、一枚、また一枚と、脱いでいきます。
誰かの期待でも、誰かの評価でもない。
ただの、あなた。
生まれたときから、ずっとあなたの真ん中にいた、いちばん奥の、まっさらな、あなたへと還っていく。
いつもより時間に余裕のある夜や、週末は温度を途中から少しだけぬるめにして、30分-35分でも大丈夫です。
そして、最後にお湯を抜く。
乳白色のお湯が、渦を巻きながら、あなたが今日脱ぎ捨てた、すべてのものとともに、ゆっくりと、流れていく。
静かに音を聞きながら、湯船から立ち上がったあなたは、きっと、ほんの少しだけ自分という人間の、輪郭を、取り戻しているはずです。
身体には、まだ、アロマのほのかな香りが、残っている。
頬が、ほんのりと、火照っている。
肩から、力が、すっかり抜けている。さっきまで、あんなに忙しく回っていた頭の中が、いまは、静かです。
「おつかれさま」声には出さずに、自分に、そう言ってあげられる気がする。
たった15分前の自分とは、なんだか、別人のよう。
明日の予定も、抱えている問題も、何ひとつ、変わっていないのに、それでも、あなたのなかの「中心」が、すうっと、元の場所に、戻っている。
これが、Disconnect to Reconnect。
「いったん、すべてから切り離すことで、ほんとうの自分と、もう一度、つながる」。
Chapter 07 ── そして、明日の、あなたへ
ひとつ、お伝えしておきたいことがあります。
この15分は、その夜だけの、魔法では、ないということです。
今夜、あなたが、鎧を扉の外に置いて、乳白色の湯に沈んだとして。
突然、明日からの人生が、劇的に変わるわけでは、ないかもしれません。
けれど、毎晩、たとえ短い15分でも、自分のためだけの聖域に還る、という習慣。「わたしには、わたしのための時間を持つ価値がある」と、自分に許してあげる、という小さな選択が取れるようになったと思えばいかがでしょうか。
それが、一夜、また一夜と、静かに積み重なっていったとき。
あなたと、あなた自身との関係が、少しずつ、変わっていくのを、感じるかもしれません。
朝、目を覚ましたときの、世界の見えかたや、何かに追われているときの、心のゆとり。
誰かに優しくできる、余白。
家族・両親・パートナー・子どもとの関係性。
それは、あなたが、自分自身を、ちゃんと大切にできている、何よりの証です。
自分を満たした人だけが、まわりの人を、ほんとうの意味で、満たすことができるのです。
Epilogue ── これは、あなたへの、招待状です
『Midnight Ritual ── 01 Deep Rest』。
そっと添えた「01」には、ささやかな意味を、込めています。
夜には、まだ、いくつもの表情が、あるはずだから。
Deep Rest―深い、静けさのつぎに、どんな夜が続いていくのか。
それは、まだ、実は、わたし自身にも、わかりません。けれど、この物語が、たった一夜で、終わるものでは、ないということだけ、どうか、そっと、覚えておいていただけたら、嬉しいのです。
自分の眠りに、自分のための静かな時間に投資することは、人生で、最も正しい投資のひとつだと、わたしは、信じています。
一日の終わりの、たった15分。
自分を取り戻すための、聖域。
そこに、それだけの価値があるのだと、どうか、あなた自身に、許してあげてほしいのです。
そして、もうひとつは。
あなたの、大切な人への、贈りものとしても。
頑張りすぎている、親友や、いつも、誰かのために走り続けている、お母さん。深夜まで、ひとり働いている、あの人はいませんか?
「ちゃんと休んでね」
ありきたりな言葉は、忙しい人に届きません。
けれど、この、乳白色の15分は。言葉のかわりに、その人を、そっと、現実の外側へと、連れ出してくれるかもしれない。
「今日まで、本当に、よく頑張ったね」。そんな気持ちを、まるごと託せる。そんな贈りものに、わたしは、したかったのです。
くたくたで帰宅した、あの人が、ポストに入っていた小さな包みを開ける。なかには、神秘的なパッケージと、あなたからの、短いメッセージ。「たまには、ぜんぶ忘れる夜を」。
その夜、その人は、ずっとシャワーだったかもしれない。でも、はじめて、自分のためだけにお湯を張ってくれるかもしれません。白く濁っていく湯を見つめながら、ふと、あなたのことを思い出して、少しだけ、泣いてしまうかもしれません。
物ではなく、「あなたを大切に思っている」という、その気持ちそのものを、贈る。わたしは、『Midnight Ritual』を、そういう存在にしたかったのです。
最後に、もう一度だけ、あなたに、問いかけさせてください。
あなたは、昨日、自分のために、何分使えたでしょうか。
もし、その答えが「ゼロ」だったとしても、どうか、責めないでください。それくらい、あなたは、毎日を、精いっぱい、生き抜いているということなのだから。
ようこそ、Midnight Ritual へ。
あなたのためだけの15分は、もう、あなたのために、用意できています。
私が欲しかったのは、15分間、合法的に世界をシャットダウンする時間でした。
世間には「丁寧な暮らし」や「セルフケア」、「自分を大切に」などという、耳ざわりの良い言葉ばかりが、溢れています。
でも朝から晩まで複数の役割を切り替えながら全力で走り続けている現代人、中でも家事育児・仕事を両立しているような、ワーキングマザー達にとってはもはや、そんな正論は「思うようなキラキラした生活をできていない自分を責める言葉」になりかねないと思いました。
私自身、産後の極限状態のなかで、5分のシャワーや一人きりになれるトイレの中の時間すら贅沢に感じた時期もあるほどでした。
脳がオーバーワークのまま空回りし、ベッドに入っても3時間以上眠れない悪循環。
次の日も頭がモヤモヤしているスッキリしない朝。
そこで骨身に染みて悟ったのは、私たちに必要なのは気を紛らわす、いわゆる映画やドラマのような「インプット」ではなく、すべての情報を断ち切る「空白の時間」だということです。
『Midnight Ritual 01 Deep Rest』は、かつての私のように、すり減り、立ち止まってしまった誰かのためのご褒美として処方を組み上げました。
肌に触れるお湯に不自然なケミカルも混ぜたくなかった。
だからこそ、石油由来成分、合成香料、人工着色料、保存料を一切排除し、て結晶化させたミネラルと、本物の植物の力だけで調合しています。
あなたが「何者でもないたった一人の人間」に還るための、15分間の神聖なリチュアルとして。
自分を労わる余白を持つこと、そして質の良い睡眠のために夜の過ごし方を変えることは、贅沢でも我がままでもなく、明日のあなたを最も遠くまで連れていってくれる、人生で一番大事な投資だと思います。
どうか、すべてを忘れる時間を、自分に許してあげてください。
最初のレビューを書いてみませんか?
