世界にもその名を広める、「今治タオル」。
高品質な日本製品として揺るぎない地位を確立しています。
その生産地である愛媛県今治市に、オーガニックにこだわって製品作りをされているタオル会社があります。
高品質の今治タオルを生み出す技術を活かしつつ
さらに肌への優しさを追求した、
オーガニックコットンのマスクと布ナプキンを作られている
阿部さんにお話を伺いました。
「きっかけは、娘が高校3年生のときにいつもマスクをしていたことなんです。
とくにこだわりもない、不織布でできた使い捨てのマスクです。
そのときにふと思ったんです。
うちはタオル会社なのだから、
自分が欲しいと思えるようなマスクを作ってみてはどうかと。
その頃、自分自身もシルクのマスクを使っていたんですが、
シルクは洗濯に気を使いますよね。
それでは大変ですから、洗濯が楽であることと、
あとは柔らかさと通気性にこだわって試行錯誤しながら完成させました。」
長年のタオル作りのノウハウを活かした製品作り
「不織布のマスクで肌が荒れる方は、
マスクの中が蒸れてしまうことと、
硬い繊維で肌が擦れてしまうことが原因なんです。
そこで、長い繊維のオーガニックコットンで作られた細い糸を使って、
柄織り、平織りを重ねて立体的にし、
限界までゆるい織りにしていきました。」
Branch with cotton flowers on wooden background
「こうして出来上がった布は、使っているうちに起毛してふわっとしてきます。
こうして通気性がよく、湿気がほどよくこもるマスクができました。
藍染め、草木染めで染めていますから、ナチュラルな色が目にも優しいマスクになっています。」
「このマスクを使って、肌が荒れなくなった、
肌の調子がよくなって、化粧が楽しめるようになった、などといった
嬉しいお声を聞いています。」
銀の糸がマスクを清潔に保つ
「マスクといえば、内側は咳やくしゃみ、
また外側はホコリや花粉などが付着するので、
何回も使うなら衛生面が気になりますよね。
このマスクは横糸に銀の糸を数本に一本打ち込んでいるので、
抗菌・防臭・除電の効果があるんです。
銀の力で臭いも気にならず、清潔な状態を保つことができて、
それは洗濯を繰り返しても効果が続くんですよ。」
耳が痛くならないヒモの工夫
「マスクをしていると、次第に耳にゴムが当たっているところが
痛くなったりしますよね。
そこで、ヒモもオーガニックコットンのものを使い、
こだわりの結び方にすることで一日中つけていても耳が痛くならないマスクができました。」
「風邪や花粉の季節の使用だけでなく、
空調で空気が乾燥する飛行機や新幹線の移動中、
夜おやすみになるときにもぜひご利用ください。」
デリケートゾーンにも安心して使える布ナプキン
商品ラインナップには、マスクだけでなく布ナプキンも。
「マスクが敏感肌の方に好評だったので、
よりデリケートな場所に使う「布ナプキン」もよいのではないか？と思い。
マスク同様、その柔らかさにこだわって作りました。」
「今治タオルの品質の特徴として、5秒以内に吸水する、という基準があります。
その吸水性の良さが布ナプキンに活かされています。
また重ねたガーゼが柔らかく体の凹凸に立体的にフィットするので、
経血をすばやく吸収してくれるんです。
そして透湿防水布を使っているので、
経血は漏らさず、湿気は通して蒸れを防ぎます。」
吸水しやすさと同時に、汚れの落ちやすさもこのナプキンの特徴で、
使用後の布ナプキンはセスキ炭酸ソーダを入れた水に浸けておけば、
汚れはすぐに落とすことができます。
そのままネットに入れて洗濯機で洗えますから、洗うのも簡単です。
布ナプキンもマスク同様、草木染めで染めてあります。
染めの原料の植物にもこだわっていて、
「よもぎ」は体を温める、
「あかね」は女性の体の調子を整える作用がある
植物で染色しています。
布ナプキンとして月経中に使っていただくだけでなく、
おりものが気になる時のライナーとしての使用もおすすめです。」
食べるものと同じように肌にもオーガニック品質を
「食べるものを安心安全なものにこだわるように、
肌にも安心安全なものを使いたいと思います。
肌が弱い方にぜひ使っていただきたいですね。」
とお話になる阿部さん。
柔らかくてなめらかな肌触りと、優しい色合いに、
手に取っただけで心がフワッっとするようなオーガニックコットンマスクと、
布ナプキン。
その優しさを支えているのは、今治タオルの確かな品質の高さと、
長年の技術であるということも、敏感な肌に使うものだけに
とても頼もしく感じるお話でした。
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